デジタルデータでのメモの取り方には、はじめからデジタル的なデバイスに入力してメモをとるというアプローチもあるし、Evernote モレスキンノートやCamiAppのように専用の紙に手書きでメモをして、それをスマホで撮影して取り込むというアプローチもあります。
しかしアナログからデジタル化する場合、それ専用のメモ用紙を購入することが必要だし、それを常時持ち運ぶ必要があるし、処理をしてデジタル化しなければならないのが面倒です。
これに対して、はじめからデジタルデバイス上で手書きメモをとることができれば、そのままデジタル管理できるので、より手間がかからないことになります。
しかし従来では、デジタル上で手書きメモをとるのはハードルが高い行為でした。最近でこそマイクロソフトのタブレットSurfaceのように、デジタルペンに対応して細かいメモをとることができるようになってきましたが、もっとも普及しているタブレットであるiPadなどでは、この種のペンはあまり実用的ではありませんでした。
しかし、ついにそんな状況を解決してくれるペンが登場してきています。その中の一つが、ワコム社のスタイラスペン「Bamboo Stylus Fineline」です。
このペンが一般的なスタイラスペンと違うのは、ペン先が1.9mmときわめて細くなっている点です。そして筆圧検知機能も搭載し、1024段階に筆圧を検知することができます。これによって文字を書くだけでなく、イラストを描きたい場合にも使うことができます。
対応機種は?
iPad mini、iPad(第3世代以降)、iPad Air以降に対応しています。iPhoneには対応していないと公称しており、アプリのBamboo PaperもiPhone版はありません。iPhone5sのAudioNoteで試してみたところ、書けないわけでもないようですが、ペン先の場所が少しずれてしまうようで、たしかに正確な動作をしてくれません。
サイズが小さく、持ち運びやすいので、メモをとる的な用途ではiPhoneにもぜひ対応して欲しいという感じです。
電源は?
このデバイスはスマートデバイスとBluetooth4.0で接続して使用すし、充電池で駆動しています。充電は普通のスマホのようにマイクロUSBで行うことができます。約2時間でフル充電でき約26時間動作すると公称しており、使ってみた感じでもたしかに軽く1日以上持ちそうです。
対応アプリは?
このペンのために、ワコムでは「Bamboo Paper」というデジタルノートアプリを無料で提供していますが、このアプリは筆圧検知に対応していて、イラストを描いたりもできそうです。ワコムによれば、現時点ではそれ以外に以下のアプリがFineLineに対応しています。PDFビューワーのGoodreaderが対応しているので、受け取った校正ファイルに書き込みをして返信するような用途にも使えそうです。
「Bamboo Paper」の機能
「Bamboo Paper」はノート単位でメモを管理できるので、仕事とか日記とかお絵かきとか、目的別にノートを作成することができます。当然、ペン先の太さを変えることもできるので、TPOで細いペン先だけでなく、少し太いペン先にすることもできます。また、画像を入れることもできるので、写真を入れたメモを書くこともできます。
そして、ページをEvernoteなどのクラウドに転送することもできます。
その実用性は?
いろいろ使ってみましたが、実用レベルにメモが取れるペン先の細さを実現していると思います。僕が持っている対応機種は第3世代iPadなのでちょっと重いタブレットなのですが、iPad miniを使っている人なら、より快適にメモに使えることでしょう。
iPadで細かいイラストを描きたい人、デジタルメモ的に使いたい人にはぜひおすすめなペンだという感じです。