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大きいことは良いことか?Xperia Z3 Compactレビュー

「大きいことは良いことだ!」と言わないばかりにスマホの大型化が止まりません。こうした中で取り回しし易く手頃なサイズの『Xperia Z3 Compact』は、ソニーの良心とも言える希有な端末です。その進化を探ります。

傍島 康雄

執筆者:傍島 康雄

タブレットPCガイド

 「大きいことは良いことだ!」と言わないばかりにスマホの大型化が止まりません。こうした中で取り回しし易く手頃なサイズの『Xperia Z3 Compact』は、ソニーの良心とも言える希有な端末です。

今回は、このXperia Z3 Compactをご紹介しますが、この端末に注目している方はXperia Zシリーズのユーザーも多いはずです。かくいう私も、Xperia Zシリーズの一世代目にあたるXperia Z Ultraを愛用してきたので、これと比較してXperia Z3 Compactがどれだけ進化したかをご紹介していきます。
iPhone 6との大きさ比較。小型の端末であることが分かる。

iPhone 6との大きさ比較。小型の端末であることが分かる。


全包囲網でレベルがあったXperia

Xperia Z Ultraはファブレットで、Xperia Z3 Compactはスマホです。ジャンルが異なる製品なので単純な比較はできませんが、いくつかの切り口で比較します。


さらに高速化されている

iPhoneと比べてAndroidの動作速度が遅いと論じていたのは昔の話で、現在のAndroidは動作速度に不満を感じることはなく、これを論じること自体がはばかられるほどです。当然、Xperia Z Ultraの動作速度にも不満を持つことなく使っていましたが、Xperia Z3 Compactはそれを上回る体感速度です。

裏付けのために、ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark」を使って計測してみると、Xperia Z3 Compactの総合スコアは「43437」です。結果を見ると僅差ながらXperia Z2を上回る結果です。Xperia Z Ultraでは総合スコアは「38515」となっており、体感速度の違いを裏付ける結果となりました。

不満のない動作速度

不満のない動作速度


要素を絞りこんだ美しさ

これまでのXperia Zシリーズ同様、Xperia Z3 Compactも二枚のガラスを重ね合わせた 「オムニバランスデザイン」が継承されています。裏面にも分割線はなくインターフェース類もフタで隠されています。本体にあるのは電源とボリューム、シャッターボタンくらいで、デザイン要素がほとんど見当たりません。しかしながら、美しく存在感のあるデザインは、色彩がなく墨の濃淡と線だけで表現する水墨画につうじる部分があるようにも感じます。

バンパーを兼ねた半透明のサイドフレーム

バンパーを兼ねた半透明のサイドフレーム


Xperia Z Ultraとの違いを見ていきます。サイドフレームは、Xperia Z Ultraのように金属ではなく半透明の樹脂でバンパーのようです。これは、すべり止めの役割も兼ねていますが見た目も悪くなく、デザインと実用性を兼ねたものになっています。デザインの中に実用性を封じ込める手法はフランス車でよく見かける手法です。見た目だけではなく実用性も気配りされている点は、Z3世代でより熟成されて来たと言えます。

次のページでは、Xperia Z3 Compact のAV性能に迫ります。

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