相続税の額が誤っていれば「更正の請求」で還付手続き
期限内なら相続税が取り戻せる可能性も
この手続きには期限があり、申告期限から5年以内となっています。ですので、相続税の還付手続きは相続発生から5年10カ月までということになります。
相続税は遺産の評価額で決まる
相続税は、様々な遺産の評価額を合計した金額により計算されます。当然ながら、遺産の評価額が高ければ相続税も高くなります。ですので、評価を見直せば相続税の額も変わってきます。評価の見直しにあたっては、個々の遺産の評価額が適正か、高めに評価されていないかを検証し、高めに申告されているものは評価額を下げます。すると、その分の相続税を減額させることになります。
とくに土地の評価は税理士の経験に左右される
国税庁の発表では、2012年の還付手続きで441億円もの相続税が還付されており、そのほとんどは土地の評価の見直しによるものとみられます。では、なぜ土地なのでしょうか。実は土地の評価はとても難しく、税理士の経験によって差が大きく出るところなのです。相続税を得意としている税理士は、土地の評価額を下げる方法を色々知っており、そのノウハウを駆使して評価額を下げていきます。
相続財産に土地が多く、多額の相続税を支払った人は、相続税に強い税理士に見直しを相談するとよいでしょう。
相続税の還付手続きの進め方
相続税の還付手続きは自分でもできますが、遺産の評価額について税務署に納得させる理由付けが必要です。そのため、やはりプロである税理士にまず相談しましょう。手続きの流れは次のとおりです。
- 相続に強い税理士を探す
- その税理士に過去の相続税の申告書を見てもらう
- 評価の減額が可能と判断されれば、相続発生から5年10カ月までに税理士から還付手続きをしてもらう
- 税務署に減額が認められれば、相続税が戻ってくる
>>評価が下げられる土地とはどんなもの?自分に該当するものがないか、次のページで確認してみましょう。