IID世田谷ものづくり学校外観
名画を模写?!
辞書を引くと「模写」とは、「絵を似せて描くこと」とあります。今回のワークショップの講師である「こどものアトリエ@三宿」の田辺わかこ先生に模写のポイントなどお話を伺いました。講師の田辺わかこ先生
田辺先生によると、元の絵をよく見て、怖い絵は怖い気持ちに、面白い絵は笑いながら、きれいな絵は感動をしつつ、とその絵を描いた画家の気持ちになることが、成功への第一歩。
「そのためには、誰が描いた絵なのかを知ることが大切。画家の人生を知れば、この絵をどんな気持ちで描いたのか分かります」。(田辺わかこ先生)
例えばピカソの絵を模写する、としましょう。ピカソって誰? どこの国の人? どの時代に生きていた?世の中はどうだった? どういう作品だった? その作品を描くきっかけは? などなど、ひとつの画家や作品について調べるだけでも、立派な夏休みの課題として成立しますね!
アートへの関心・興味の入口になる
とはいえ、ついつい絵を描くときは、上手さを競ってしまうもの。「自分は絵がうまい、下手、好き、嫌いな気持ちは心の中に閉じ込めておきます。そっくりになるように「工夫する」ことが出来るかどうかです」。(田辺わかこ先生)
工夫、ですか!? どうしたらいいのでしょうか?
「サイズや画材にこだわるよりも、はじめは、多少違っていても細かいことは気にしないこと。楽しんで描くことが一番です。画用紙にすべて描き漏れがないように描き切ることで感じられる達成感も、模写のポイントです」。
完成した模写を見ながら、良く出来た部分や難しかった部分、もっとこうした方がよかった部分などの意見を交わしてみましょう。自分の作品を客観的に見ることができたり、アドバイスを受けることも上達につながります。また、いろいろな想像力も生まれます。
「似せて描いていても、仕上がると、ひとりひとりの個性が表れます。単なる模写にとどまらない面白く最高の模写作品になるのです」。(田辺わかこ先生)