胃石にコーラが有用
コーラが治療に有用とされています
この胃石治療に対して、アテネ大学の研究者たちが、植物性胃石の治療としてのコカ・コーラの有用性を調べるために10年間にわたって出版された論文を調査した結果、有用であったという研究レポートがAlimentary Pharmacology & Therapeutics誌に掲載されました。
わが国でもコーラによる胃石溶解療法が数多く行われており、有用であったという論文が多数報告されています。では、コーラ溶解療法とはどのようなものでしょうか?
コーラ溶解療法とは
コーラ溶解療法のやり方は、市販のコーラを買ってきて胃の中にいれる。ただこれだけです。ただし、大量のコーラ(3リットルほど)でないと効果がありません。コーラは炭酸がきつく大量に飲むのは大変なので、鼻から胃の中にチューブを入れてゆっくり流し込みます。大量に入れる方法の他にも、毎日1リットルほど飲み続ける方法や内視鏡を用いて胃石に直接散布する方法などがあります。ただし、コーラ単独だけでは溶けきれないこともあるため、コーラで軟らかくなったところを内視鏡から出したスネアと呼ばれるワイヤーで破砕する方法を併用することもあります。
ちなみに、治療に用いるコーラはコカ・コーラ®を使用して発表している論文がほとんどです。 流通量やブランド力によるものかもしれません。他のコーラでも有用のようですが、ただの炭酸水では効果がないようです。
胃石がコーラによって溶ける理由
胃石がコーラにより溶解される詳しい機序は明らかではありませんが、コーラの酸がpH2.6と正常分泌状態にある胃酸のpHと近いためという説や二酸化炭素の細かい気泡自体が胃石表面の微細な凹凸に浸透し繊維質の結合を軟化させているという説、コーラに含まれている未知の成分が溶解に作用している説などが考えられています。胃石の種類と胃石予防法
糖尿病の方や胃切除の方は柿の摂取量に注意しましょう
柿のタンニン酸(シブオール)は胃酸と重合して果実繊維や食物繊維と結合する作用があり、量が多ければ胃石を作る可能性があります。もちろん、大量に食べなければ胃石を作ることはないので、通常量の柿なら心配はいりません。糖尿病性自律神経障害や胃切除など胃内容物の排出障害がある場合は、柿胃石ができやすいとされているので摂取量には注意が必要です。