”韓流スター”と呼ばれるのを嫌う人も
韓国では、映画に出る俳優と、ドラマに出る俳優のすみ分けがわりと明確です。映画にひっぱりだこの興行俳優たちがドラマに出ることはまれで、逆にドラマで人気を得た俳優たちは、映画界に進出し、映画俳優と呼ばれることを望みます。しかし、アジア圏では、お金を払って見に行く映画よりも、自宅で気軽に無料で見られる韓国ドラマのほうが影響力があるため、ドラマに出る俳優の人気が高く、”韓流スター”と呼ばれるのも、大ヒットしたドラマに出演した俳優がほとんど。そのため、ドラマでアイドル的な人気を得た俳優を「あいつは韓流スターだから」と皮肉っていう場合もあります。俳優ならば誰しも、ビジュアルだけでなく、演技力で認められたいのはあたりまえで、”韓流スター”と呼ばれるよりも”映画俳優”と呼ばれたいのが俳優たちの本音かもしれません。
その代表例が、韓国を代表するビジュアルで日本でも大人気のウォンビン。ここ数年は「母なる証明」や「アジョシ」などの作品性の高い映画にばかり出演し、大鐘賞(韓国の映画賞)で男性主演賞を獲得するなど、”韓流スター”から”映画俳優”への転身を図っています。
また、イ・ビョンホンはドラマと映画のどちらにもバランス良く出演し、大衆的な人気を維持しながらも、映画でも実績を残し、「G.Iジョー」でハリウッドにも進出。”韓流スター”であり、実力派俳優としても認められていることから、若手俳優たちのロールモデルとしてよく名前が挙げられています。