高倍率ズームで外野からホーム周辺が撮れる
甲子園球場はホームベースから両翼は95メートル、センターの一番深いフェンスまでは118メートルあります。仮にホームベース上にピントを合わせる場合、ホームベースから外野席のフェンスまでの距離と、そこから自分の座席までの距離を足した分の距離から撮ることになります。当然高倍率の望遠ズームであるほど、外野席からホームベース上にいる人物をフレームに大きく写せます。
交換レンズ式の一眼機の場合は、望遠ズームレンズが必要です。一眼機以外でも、高倍率ズームを搭載したデジタルカメラが各社から発売されています。例えば、キヤノンのPowerShot SX50 HSは倍率50倍、ニコンのCOOLPIX P600は倍率60倍など……それぞれ倍率50倍、35ミリフィルム換算時で1200ミリ相当、またはそれ以上の倍率で撮れる機種が並びます。これらの高倍率ズーム機があると外野からでも選手など人物を大きく撮ることが可能です。
今回は、一眼機に35ミリ換算時で600ミリ相当のズームレンズを使い撮影しました。1200ミリの倍率であればさらに倍の大きさで撮れるということになります。
高倍率ズームでの撮影では、特に手ブレに注意が必要。倍率が大きくなるほど少しの手の動きでもブレが生じやすくなります。その対応策として手振れ補正機能を搭載している機種が多いのですが、ブレがあまりに大きいと補正機能でも修正ができないことがあります。
手持ちで撮影するときはしっかりとカメラを固定しシャッタースピードも400分の1秒以上の高速シャッターで撮るなど手ブレが生じないよう気をつけたいところ。
またスポーツシーンの撮影では、シャッターのタイミングが大事です。動きを見極めた瞬間にシャッターを押せるようにじっくりと被写体を観察する目も必要。
連写機能も有効なので、設定して使ってみるのもいいでしょう。ただ、連写機能に任せきりで撮るのではなく、タイミングは自分で計ることが肝心です。
球場周辺も撮影どころがいっぱい
グランド内の選手を中心に撮影することになりますが、観客席や球場周辺に見えるものなど、甲子園球場の周りには被写体となるものはたくさんあります。
周囲をよく観察してこれぞというものにレンズを向けてみるのも楽しいです。野球中継では映らない、自分だけが見つけた甲子園球場の顔などを探して撮ってみると自分だけの作品にもなります。
甲子園球場に限らず野球観戦をしながら写真撮影も楽しんでみてください。