開けても閉めても省スペース
引き戸の代表的なものが障子やふすま。使い勝手の良さから注目されている
出入り口の扉としてだけではなく、間仕切りや家具などにもよく使われています。左右に開閉するため、開閉のための動作域が少なく、開けた状態でも邪魔にならなないのが大きなポイントです。例えば、開け放して広々とさせたい、必要に応じて間仕切れるようにしたい、来客時に作業スペースの目隠しをしたいといったときに使いやすい建具ですね。
また、モノの出し入れが頻繁な場所にもいいでしょう。食器棚も開けたままでも扉が邪魔にならないので、使いやすく効率よく家事ができますよ。開閉も横に動かすだけなので操作しやすく、車椅子の方にも使いやすいでしょう。
反面、開閉の際に必ず扉を収めるスペースが必要になるので、間口がある程度広くないと引き戸には向きません。また、引き戸を納める壁には、家具などを固定して置きにくくなることがあります。その場合には、戸袋といって壁の厚さを調整して壁の中に引き込むというテクニックもあります。
開き戸に比べると遮音性や機密性が低いといったデメリットもありますから、使う場所や目的に合わせて引き戸にするかを検討するといいですね。
目立たせる?目立たせない?
建具は大きく目立つ部分でもあるので、インテリアでも重要なアイテムの一つです。デザイン性の高い引き戸で目立たせるのか、あるいは反対に、控えめなデザインで壁と同化させてしまうという考え方もあります。オープンな和室も
縦桟の引き戸を閉めれば程よく仕切れ落ち着いた空間に
こちらのシンプルですっきりとしたデザインの引き戸はパナソニックの『HIKIDO』。
一つの空間を自由に間仕切る「動く壁」のように、というコンセプトから生まれた引き戸で、枠などが目立たないように設計されています。最大天井高2500mm、開口幅1200mmまで対応できる大型の上吊り引戸となっていて、スペースに合わせてオーダーができます。
画像のように扉の高さが天井まであると、扉を開けたときのスペース同士の一体感が損なわれません。また、床面にレールがないのも扉の存在を感じさせない工夫です。
引き戸はずいぶんと進化をしています。扉を開閉するだけで、必要に応じて部屋の広さや性質を変えることができる便利な道具です。上手に取り入れて、賢く効率のよいインテリアを実現したいですね。
≪関連サイト≫
パナソニック Archi-spec HIKIDO