韓国のビールって美味しい!?
韓国ビール、いろいろ種類はあるけれど、まずはハイトとカスを飲んでみてください。どちらがお口に合いますか?? ちなみに缶ビールより瓶ビールの方が量も多く価格も安いですよ(C)HITE JINRO
普段から日本のビールに慣れ親しんでいる方々に感想を聞いてみると…… 少し物足りなく感じる、という意見が多いようです。 「コクがいまいち感じられない」「味にパンチがない」。逆に 「さっぱりしている」「飲みやすい」などといった意見も。 全体的に軽いテイストが主流の韓国ビールですが、その背景には麦芽含有量が少ないこと、焼酎と併せてビールを飲むという飲酒文化など、様々な理由が考えられそうです。
HIite(ハイト)と Cass Fresh(カスフレッシュ)
さて、韓国を代表するビールといえば、何でしょうか。ダントツ売り上げが良い1本があるわけではないので、ここでは HIite(ハイト)と Cass Fresh(カスフレッシュ)と言っておきましょう。 HIite(ハイト)は苦味控えめで、爽やかな喉ごし、 Cass Fresh(カスフレッシュ)は、苦味が利いていてビールらしい喉ごしながら、味自体はやや薄めで飲みやすさがあります。美味しいと感じるか否かは千差万別ですが、味がしっかりした日本のビールを思うと、発泡酒のそれに近い味とも言えます。ここにはビールに対する国民の好みが反映されているのか、あるいは他の理由があるのか……まず韓国のビール市場事情を見てみましょう!ハイトとOB、あなたはどっち派!?
韓国のビール市場は、現在ハイトビール社とOBビール社のほぼ2社独占状態で販売競争が行われています。前者からは、生ビールHIite(ハイト)、ドライビールのhite d(ハイトディー)、麦芽100パーセント使用のMAX(マックス)、韓国産ビールとしては唯一の黒ビールStout(スタウト)などがあります。対する OBビールからは、主力商品の生ビールCass Fresh(カスフレッシュ)、ドライビールの Cass Light(カスライト)、カロリー控えめで女性に人気のCafri(カプリ)、麦芽100パーセントのOB GOLDEN LAGER(オービーゴールデンラガー)などがあります。もともとOB社が韓国ビール業界では1位に君臨していたものの、ハイト社が93年に “HIite(ハイト)”を発表後はわずかの差でシェア逆転に成功し、今日に至っています。ハイトを筆頭に、それなりに種類も発売されている韓国ビール業界ですが、 食堂などでメニューにあるビールは、だいたい HIite(ハイト)かCass Fresh(カスフレッシュ)の2種類。麦芽含有率が高く、比較的日本のビールに近い味わいのある MAX(マックス)や OB GOLDEN LAGER(オービーゴールデンラガー)などが好きなガイドですが、これらが置いてあるお店にはあまり出会えたことがありません。ビール会社の営業や、より単価が安いビールで消費を促す、などのねらいもあるでしょうが、文化的要因も考えられそうです。
ビールと焼酎の関係
よくよく観察すると、ビールの銘柄を指定することなく注文して、そのまま出されたものを飲む、という方が多い。もともとお店においてあるビールの種類が限られているからか、あまりそのあたりこだわらない印象です。さらに、韓国のお酒の席では、ビールと焼酎を混ぜるソメ(焼酎(ソジュ)とビール(メクチュ)の頭文字をとって名づけられたソメ)、いわゆる爆弾酒を良く飲みます。早く気持ちよく酔えることもあり、お酒の席では定番の飲み方です。焼酎とビール、それぞれの味がバランスよく混ざらないと良い味わいにならないため、あまりに濃い味ビールだと爆弾酒には向かないようで、薄味ビールがベストバランスを生み出せるという理屈あり! 特にサムギョプサルなど焼肉や刺身を食べるときは、ビールよりも焼酎メインで飲む人が多く、ビールを頼んだ場合はソメにして飲むことが多くなります。いずれにしても、爆弾酒にして飲む場合は、主張あるテイストは不向きなようです。