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日産デイズと三菱eKワゴンが燃費と動力性能を向上

トールワゴンタイプの軽自動車は、燃費や走り、居住性や積載性など全方位で高いレベルが求められる。日産デイズ、三菱eKワゴンが早くも一部改良を受けて商品力を上げたが、その実力は?

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

日産デイズと三菱eKワゴンが急きょ一部改良

三菱eKワゴン・フロント

レッドメタリックを新色として設定。ショコラブラウンパール(有料色)をeKカスタムに設定している

日産自動車と三菱自動車がジョイントベンチャーとしてMKEVを設立し、軽自動車の企画開発に特化するというユニークな形を取り、第一弾の日産デイズ、三菱eKワゴンが送り出されたのは2013年6月。

それからわずか1年強という短いサイクルで一部改良を受けた両モデル。今回、三菱eKワゴンに試乗する機会を得たのでご報告したい。

カタログ燃費を向上!

三菱eKワゴン・リヤ

eKワゴン、eKカスタムの価格帯は、108万~159万840円。eKワゴンのボディサイズは全長3395×全幅1475×全高1620mm

デビュー時のJC08モード燃費は、29.2km/Lでクラストップだったが、スズキ・ワゴンRがわずか1か月後の2013年7月に30.0km/Lの大台に乗せてクラストップを奪還。

さらに、ワゴンRやムーヴには、衝突被害軽減ブレーキの設定があり、ホンダN-WGNは29.2km/Lだが、こちらにも衝突被害軽減ブレーキに加えて、軽自動車で初めて新・安全性能総合評価で最高の「5つ星」を獲得している。

大げさにいえば、半年ごとに燃費争いのトップが入れ替わるほど、従来の自動車開発にはなかったといえる状況にあるのが現在の軽自動車で、新車販売のうち4割を占める軽の争いは激化しているのだ。

今回の三菱eKワゴン(日産デイズ)は、カタログに記載されるJC08モード燃費を29.2km/Lから30km/Lの大台に乗せた。

三菱eKスペース(日産デイズ・ルークス)にも積まれているアシストバッテリーを採用することで、減速時の回生エネルギーを電装品などに利用するのと、CVTの仕様を変更し、さらにエンジンの吸気ダクトの形状も改良したことで実現した結果だという。

向上した燃費はわずか0.8km、つまり1Lで800m長く走れるようになっただけだが、それでも大台に乗るというのは大きいことらしい。スーパーのチラシに例えるのは何だが、「100円」と「98円」では印象が違うのと同じだろうか。

これにより、トールワゴン系の軽自動車では、ワゴンRと並び30.0km/Lで首位、N-WGNが29.2km/L、ムーヴが29.0km/Lと続いている。

次ページは、eKワゴンの動力性能について
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