小学生のころに昆虫採集をした経験がある方も多いでしょう。大人になって改めて捕獲網を持って野を駆け巡る機会はなかなか持てないことが多いですが、網をカメラに変えれば「昆虫画像採集」は簡単にできます。甲虫類の昆虫は撮りやすいのですが、飛び回る蝶は撮りにくい被写体。その蝶を撮るときのヒントをご紹介します。

止まっている蝶を狙う

蝶の飛び方は鳥のようにまっすぐに飛行するのではなくフワフワと舞うように飛びます。予測のつかない飛び方なので、飛んでいる蝶を撮るというのは至難の業。それでも昆虫専門の写真家は、飛んでいる瞬間を狙って撮りますが、ここではあえて省いておきます。

それでは、どのような状態のときの蝶を狙うのか、それは止まっている瞬間です。

蝶の動きを観察していると飛び回ったあとには、花や枝などの植物に一度止まるというサイクルを繰り返すのがわかります。この植物などに止まっている瞬間がまさに蝶を撮るシャッターチャンスです。

蝶の撮影

草に止まっている蝶。ただ画面の中に小さい写り、よく見ないとわからないくらいの大きさに。



蝶の撮影

デジタルズームを使い、望遠で撮影。デジタルズームの特性から画質が粗れ、手ブレも起きてしまった失敗例。


まず、蝶を見つけたらどこかに止まるまで待ちます。止まっている場所を見つけたら静かに近づき、レンズを向けます。このとき至近距離まで寄れない場合は、フレームに対して蝶が小さすぎると上にある一枚目の作例のような画像になってしまいます。

そこで望遠ズームで寄せてフレームに大きく蝶を入れるようにします。

ただ、ここでの注意点があります。ズームレンズで望遠にするほど手ブレが起こりやすいといこと。望遠で拡大するほど写る幅が狭まり、少しの動きだけでもブレが生じるようになります。

三脚がない場合、土台となるところにカメラを置くなどして固定しながら撮るとブレを回避できます。カメラの手ブレ補正機能も設定しておくことも大事。

さらにコンパクトデジカメのズームレンズには、光学ズームとデジタルズームという二つの域があります。わかりやすく違いを説明すると、レンズの持つ性能でカバーしているズーム域を光学ズーム、デジタル画像を拡大して大きくしているのがデジタルズームです。

少しでも大きくフレームに入れようとデジタルズームを使い高倍率の望遠で撮るのもひとつの方法ですが、デジタルズームで撮った画像は、光学ズーム域で撮った画像に比べて画質が粗く写ります。きれいな画質で撮りたい場合はこの点も注意が必要です。

しかし、ズームレンズを使う方法ではなく蝶を間近で撮れる方法があります。次のページで解説します。