鎌倉の昔懐かしいアイスキャンディー店「イグル氷菓」

江ノ電通りに面した「イグル氷菓」の店舗

江ノ電通りに面した「イグル氷菓」の店舗


“江ノ島電鉄”の腰越駅と江ノ島駅の間にある「イグル氷菓」は、2012年4月にオープン。江ノ電のが目の前を走る通りに面した店舗には、どこか昔懐かしい雰囲気が漂います。

ここは、江ノ島駅近くのジェラート専門店「The Market SE1(ザ・マーケット エスイーワン)」の二号店としてオープン。「SE1」の店主・新安夫さんの妻である由美子さんが、こちらの店舗の店長兼製造責任者を務めていて、アイスキャンディーを主体に、「SE1」のカップアイスも一部販売されています。
レトロな雰囲気の「イグル氷菓」店内

レトロな雰囲気の「イグル氷菓」店内


「イグル」とは、イヌイット語で「かまくら」のこと。店のロゴマークも、かまくらの形をした白熊のデザインで、店のある「鎌倉市」とも掛けた店名となっています。店内は、白いタイル貼りの壁にガラス棚や冷凍ショーケースと、やはりどこかレトロな雰囲気。移動販売できる台車も置かれていて、イベントで出張販売をすることもあります。

「イグル氷菓」のアイスキャンディー(各税込200円)

「イグル氷菓」のアイスキャンディー(各税込200円)


「イグル氷菓」のアイスキャンディーは、いちごミルク、キウイ、マンゴー、あずき、北海道ミルクの5種類。キウイはフレッシュの果実を仕入れて追熟させて使用。淡いグリーンも美しく、爽やかな酸味の中に種の粒々食感が心地よい、私が一番好きなフレーバーです。定番フレーバーは色から先に決めたそうで、いちごの赤、マンゴーの黄、あずきの茶、ミルクの白と、5色のバランスが彩りよく、全種類揃えて食べたくなります。

いちごミルクは、年間を通じて味のブレがなく安定的に手に入るカリフォルニア産苺を使い、昔ながらの懐かしい味だけれど、苺の風味が強めで印象に残る一本です。マンゴーにはインド産アルフォンソマンゴーを贅沢にたっぷりと使用しているので、とろりとなめらかな口どけ。あずきは、北海道産の小豆を製餡メーカーでアイス用に炊いてもらい、ミルクベースと合わせて使用しています。北海道ミルクは、北海道の美瑛産の牛乳を使用した、さらっとした癖のない味です。ジェラート店「SE1」では、「山のみるく」として、島根県の木次乳業で生産されている放牧牛による「山地酪農牛乳」を使用したジェラートがいただけるので、それとは異なる牛乳の風味を、食べ比べて確かめてみても面白いですよ。

「イグル氷菓」のアイスキャンディー用の型

「イグル氷菓」のアイスキャンディー用の型


ところで、「イグル氷菓」のアイスキャンディーは、棒が斜めになっているのが気になっていたのですが、このような型に原料液を流して固める時、端に棒を斜めに傾けた方が同じ角度で安定するためだそうです。

「イグル氷菓」の「かながわさん」(税込220円)

「イグル氷菓」の「かながわさん」(税込220円)


定番の5種類以外に、ぜひお薦めしたいのが、神奈川県産の素材を使用したシリーズ「かながわさん」。取材に訪れた日は、「藤沢のトマト」と出会えました。皮ごと使用しているので、中に所々、赤い皮が見え隠れし、トマトの野菜らしい爽やかさと甘みがシンプルに味わえました。「SE1」のジェラートの材料としても使っている、長いお付き合いの農家さんからのトマトだそうで、「麗夏(れいか)」という昔ながらの品種。ハウス栽培物が出始める春から露地栽培物へと変わる夏にかけて、味も変化していくそうです。

他にもこれまで、例えば海老名のいちご、小田原産の青切りみかん、足柄茶といったアイスキャンディーが登場し、これから夏に向けては、三浦産のすいかやメロンも登場する見込みとのことです。

もともと「イグル氷菓」のあった場所は、地元の野菜直売所だったそうで、「SE1」で使う素材を仕入れにいっていた縁から、ここにジェラート店の製造拠点を兼ねた2号店を作ることになったとのこと。昔ながらの港町の雰囲気に合ったこの店らしく、地元の素材を使ったアイスキャンディーを色々と出したい、という思いもありつつ、なかなかそこまで手が回らないんです……と苦笑する由美子さん。

「最近は、コラボレーションの問い合わせが多いんです」とのお話。実はかつて、ジュエリーブランド「クロムハーツ」とのコラボレーションで、オリジナルアイスキャンディーを作ったことが話題となり、様々なアパレルブランドなどから、イベントのノベルティとして特別なアイスキャンディーを作ってほしい、という依頼が舞い込むのだそう。

「イグル氷菓」のアイスキャンディーは、電話かFAX、メールにてお取り寄せもできる他、都内にも、雑貨や輸入食材を扱う「arobo アロボ広尾店」(電話 03-5422-8923 )など卸売りされているお店もあります。でも、このレトロな雰囲気が味える本店を訪ねて、江ノ島や近隣の町を散策しながらいただけば、いっそう味わい深いアイスキャンディーなのです。

<ショップデータ>
「イグル氷菓」
神奈川県鎌倉市腰越3-8-26
電話 0467-32-3539
営業時間 11:00-17:00
定休日 月曜(祝日の場合営業)
HP: http://iglu-ice.jp/


次のページでは、毎年、期間限定で夏場しかオープンしない氷菓の専門店で、知る人ぞ知る人気のアイスキャンディーをご紹介します。