消費税増税と同時に1割近い値上げも
4月から消費税が8%になり、身近な食品などの様々な商品やサービスが値上げをしましたが、単純に増税分の3%の値上げにとどまらず、中には1割近い値上げも珍しくありません。増税分の3%以上に値上げをした販売側の言い分は「これまで据え置いてきた物価上昇分も含めて値上げをしました」や、「来年は消費税が10%になるので、何度も価格を上げなくて良いように今回一気に5%の値上げをしました」などです。
増税による家計の支出への影響は?
増税に対して、所得向上と消費が負けなければ経済はもっと強くなる
影響を感じていない人が多い要因は何なのでしょうか?まずは4月以降の消費の動向を見てみます。
増税後の消費の動き
主な商品や業種の売れ行きなどを、様々なニュースや記事などから拾い上げてみました。・白物家電(冷蔵庫や洗濯機など)
日本電機工業会の発表によると4月の白物家電出荷額が前の年の同じ月より5.3%増加の1533億円になったそうです。要因は3月までの受注の残りが多かったことと、高額な商品に根強い需要があることや、パソコンではWindowsXPのサポート終了に伴う買い換え需要が旺盛で、家電全般は5月も堅調な売れ行きで前年並みの売り上げが見込まれるようです。<日本経済新聞より>
・スーパーマーケット
日本チェーンストア協会が発表した4月の全国スーパーの売上高は、駆け込み需要などの反動で前の年の同月より5.4%下回りました。一方、5月は前年の同月とほぼ横ばいの水準まで回復しています。<産経ニュースより>
・外食産業
日本フードサービス協会によると、4月の外食売上高は前年同月に対して2.3%の増加でした。中でもファミレス全体では5.4%増加、ファーストフード店では0.9%の増加で、全体的に直前の3月の伸び率(1.7%)を上回り、増税の影響は感じられない様子です。<日本経済新聞より>
この他では自動車がトヨタで18%減少、ホンダが12%増加、レジャー関連では東京ディズニーランドなどが過去最高の入場者数となりました。<時事通信社>
物や業種によってまちまちな売り上げの動向となっていますが、総じて売れ行きに対する増税の影響は比較的に軽微で、5月は消費が回復基調にあるようです。
一方で家計の所得の動向がどのように動いているのか見てみます。