ガイド・くろだがプチ・リフォームをアドバイス。男性ひとり暮らしの、ごくごく普通だったリビング(左上)が、ちょっとしたコーディネートテクニックで、雑誌に取材されるほどのオシャレな部屋に変わりました!
とある実例をご紹介しましょう。学生時代の友人が中古マンションを購入し、インテリアを変えたい、との相談を受けました。友人が遊びに来た時のために、リビングと、隣接する和室を整えたい。でも、何をしたらいいのか分からない、とのこと。
「何をしたらいいのか分からない」は、インテリアに悩む多くの人が実感していることかもしれません。今回は、インテリアの方向性の決め方、買い足しアイテムの選び方、それらの組み立て方について解説します。
STEP1 インテリアの軸になる「好きなこと」を考える
インテリアの相談をうけたときには「気に入っているモノや趣味をインテリアに取り入れるといいですよ」という話をします。インテリアのテーマが決まりやすいからです。テーマが決まると、アイテム選びでも迷うことが減るので、効率的です。インテリアに対する具体的なイメージはない、という場合に特に有効です。自分の好きなモノ、好きなことを整理すれば、インテリアのテーマが見えてきます。趣味の道具を収納しながら飾ってしまえば、気が向いたときにすぐ手に取れて便利です
考えすぎることはありません、好きなものは何か、を整理するだけでOKです。友人については「仕事柄、お酒は好き」「定期的に旅行をしていて、ブラジルで買った絵が気に入っている」「趣味のひとつがダイビング」という状況を聞き出しました。となれば、インテリアのテーマは、「お酒」「旅行」「ダイビング」。こんなふうに、気軽に決めてしまって構いません。
STEP2 質感やカラーで残すアイテムを選り分ける
テーマが決まったら、手持ちアイテムの要・不要を判断しながら「何をどう変えるか」の計画を立てます。この部屋の場合、旧居から持ち込んだ家具と買い足した家具は、カラーもテイストも異なりました。家具の印象は統一したほうがインテリアはまとまります。シンプルなナチュラルカラーのテレビ台を活かすか、クールな印象のガラステーブルを活かすか、の二択です。どっちを選んでも最終的にはなんとかなる、という心意気で決断しましょう。「圧迫感のある部屋は嫌」との希望があったので、引っ越してから購入したというガラステーブルを残すことにしました。10年以上使ってきたナチュラルカラーのテレビ台はリビング隣の和室で使うことにして、テレビ台は新しく、ガラステーブルに似たテイストのものをイケアで探すことにします。
今回は思い切って壁をペイント。壁紙屋本舗のイマジンウォールペイント(ターナー色彩水性ペンキ「J Colour」)を使用。最初に養生シートをマスキングテープで留めて、ペンキが飛び散らないようにしましょう(壁の上下左右をしっかりマスキングすることが重要です)。ペンキを塗っているのは、この部屋の住人、絹川さん。自分で塗るからこそ、愛着のあるインテリアが作れます
リビングの壁は、ペンキを塗ってリフォーム並みのイメージチェンジ。爽やかなブルーでペイントした壁には、アート用飾り棚と収納用のレールを設置し、お気に入りの絵とダイビングの道具を置くプランを練りました。あとは、ラグとインテリアグリーンと小物をプラスして全体をまとめたら出来上がり。普通部屋からモテ部屋へのプチ・リフォームです。出来上がりのお部屋は次のページで。