夫が先に亡くなった場合:残された妻の生活面を重視

このケースでは、残された妻の生活面を重視した遺産分割をしましょう。二次相続税ばかりに考えがおよび、妻の相続を少なめにすると、生活面で苦労をすることにもなります。

◇自宅は妻が相続、もしくは妻の持分を入れた共有に
子が自宅を単独で相続すると、妻は子に住まわせてもらっていると感じてしまうことがあるようです。

◇妻の生活費は余裕をもって確保
妻は自己資金や年金を考慮したうえで、「生活費×約17年分」の金融資産を確保できるように相続します。なお、将来は医療費が多くかかることもありますので、少し余裕のあるくらいが安心です。

◇妻は自宅相当の別の財産も相続
子が複数の場合は、妻は自宅相当の別の財産も相続しておきます。二次相続時は子のうちの誰かが自宅を相続しますが、他の子が何も相続するものがないと、もめる原因にもなります。

◇妻に相続が集中しすぎないようにする

残りは子が相続します。必要以上に妻が多くの財産を相続すると二次相続税が多額になってしまいます。

妻が先に亡くなった場合:二次相続対策を重視

夫はすでに多くの財産を所有している、二次相続までの期間が短い、ということを想定し、二次相続対策を重視しましょう。

◇可能な限り、子が相続しておく
妻の財産では相続税のかからない(基礎控除内である)ことが多いため、可能な限り子が相続します。なお、妻の財産を夫が相続すると、結果的に二次相続税が多くなるだけ、というケースも多いです。

◇財産を分けやすくしておく
二次相続が円滑に進むよう、財産を分けやすくしておきましょう。土地は測量や分筆を済ませておくと、二次相続での遺産分割がスムーズです。また生前にかかった費用分の財産が減少することで、結果的に相続税の節税にもなります。

◇税理士に相続税の試算を依頼
将来の相続税の見込み額を把握することで、納税資金繰りや節税対策の方針も検討できます。

◇暦年贈与を早めに始める
年間110万円までは贈与税はかかりません。二次相続までの期間が10年と短いため、早めに始めましょう。なお、相続発生前3年以内の贈与は相続税がかかりますので、実質的には7年分しか対策できなかったということにもなります。

実際の対策は、財産内容や家族構成などによって異なりますので、全てのケースで正解な訳ではありません。しかし、基本的な考え方としては参考になるはずです。いったん遺産分割が確定してしまうと、後からやり直すのは難しいため、慎重に検討をしたうえで遺産分割や相続対策を決めるようにしましょう。

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