ボケとは?
まず「ボケ」とは何でしょうか。対象物の背景がボケた状態になっていることです。この「ボケ」を作るためには、3つの要素が必要です。距離・絞り・センサーサイズです。距離としては、対象物と背景が離れている方が効果的に「ボケ」を作ることができます。例えば、壁のすぐ前に立っている人物よりも、遠くのビルを背景に立っている人物の方が「ボケ」を作りやすくなります。
絞りはF値と呼ばれるもので、このF値が小さければ小さいほど、「ボケ」が大きくなります。最近のスマートフォンは、F値が小さな明るいレンズを搭載している機種が多くなってきていますので、「ボケ」を作りやすくなります。
また、センサーサイズは大きなものほど、ボケを作りやすくなります。カメラ専用機の方が大きなセンサーを搭載しているため、大きな「ボケ」を作ることができます。ただ、最近のハイエンドスマートフォンは、ハイレベルなコンパクトデジカメ程度のセンサーを搭載する機種も出てきており、「ボケ」の作成に向くようになってきました。
本来は以上の3つの要素を使って、「ボケ」を作ります。一眼レフでF値の小さな明るいレンズを使えば、簡単に作成することできますが、スマートフォンはハードウェア的に一眼レフに劣るために、同じようなボケを作成するのは難しくなります。
そこで、スマートフォンで「ボケ」を作るために、ソフト的に処理できるアプリが多くリリースされています。簡易的な方法ではありますが、効果的に使えば「ボケ」の写真として活用することができます。ここでは、いくつかアプリを紹介します。
アプリ「背景ぼかし」
アプリ「背景ぼかし」は、ソニーのXperiaシリーズ専用のアプリとなります(Google Playにて提供)。利用方法としては、アプリで撮影を行う際にシャッター音が2回鳴り、2枚の写真が撮影されます。この2枚の写真を合成することにより、背景の「ボケ」をソフト的に作成します。ただし、大きくボカすことより対象物の輪郭もボケてしまい、不自然な写真となってしまうため、ボケ量を調整して写真を作成します。また、対象物と背景との距離が離れていないと、背景をぼかすことができないため、撮影の構図を考える必要があります。
ソーシャルサービスアプリ「Instagram」
写真のソーシャルサービス「Instagram」の専用アプリ(iOS、Android対応)は、写真に様々な加工をすることができます(AppStore、Google Playにて提供)。その中でも、ボケを作成する機能があります。ボケ用アイコンを選択後、対象物をタップで円形で選択することで、その周りにボケの効果が出ます。
アプリ「TiltShiftGen2」
iOSアプリでは定番のカメラアプリ「TiltShiftGen2」に、ボケ作成機能があります(AppStoreにて提供)。撮影した画像の対象物を選択し、その周りのボケを調整して写真を作成することができます。
アプリ「BLUR」
Androidアプリ「BLUR」は、写真を選択するとボケた状態で読み込まれますので、ボカしたくない部分を指でタッチして作成をします(Google Playにて提供)。湿気で曇ったガラスを指で拭くイメージです。
写真で「ボケ」を作成することで、印象的な写真を作ることが可能です。スマートフォンではアプリを活用して、「ボケ」を活かした写真を作成してください。