ご挨拶
まいど、相場の福の神こと藤本です。信用取引の始め方・勝ち方の連載コラムです。このコラムの目的は、藤本流の半歩先読みの投資手法を学んでいただき、信用取引を上手く使うことによって、半歩先読みの投資戦略を実現化させます。最終目的は、このコラムをお読みの個人投資家が、「50万円」の投資金額で、毎月「5万円」の収益を得ることが出来るくらいにすることです。藤本流「半歩先読み術」と信用取引を使えば、あなたも勝てる投資家に!
第2回目は、「福の神流 半歩先読み短期投資の具体例」です。
詳しい説明の前に
この連載コラムでは、投資初心者でも判るように、信用取引って何?から、口座開設方法、情報の探し方、投資戦略の決め方、リスク管理の手法など、少しずつ詳しく説明していきますが、まずはどのように、半歩先読みを行い、投資戦略を構築し、その結果はどうだったのか、具体例を挙げて説明しましょう。2013年3月12日の日本経済新聞1面からわかることは
たとえば、3月12日の1面のトップ記事は、「ヤマト一斉値上げへ」でした。運賃の平均単価はずっと下がり続けてきましたが、円安や様々なコストアップから値上げとなったようです。大口顧客のアマゾン・ジャパンが値上げについて受け入れ姿勢を示しているとのことなので、ほぼ取引先全企業の値上げになりそうですね。私の著書「相場の福の神が教えるザクザク投資術」の74の教えの中では、「日経に好材料、飛び付き買いは命取り」と書きました。誰もがわかる好材料が日経1面に社名入りで掲載されている場合、ほとんどの投資家が知っている好材料となり、短期的には高値掴みの可能性があります。
そして私は以下のように株価の見通しを書きました。
「<9064>ヤマトホールディングス (東証1部) 2187円 前日比 +32 (+1.48%) [売買単位:100株] 2200円から上は上値が重くなります。昨年7月24日高値2323円を抜ければ、新たな上昇局面に入りそうですが、それまでは戻り待ちの売りが厚そうです」
この見通しはどうだったでしょうか?後で検証してみましょう。
先読みのためには、日経新聞をチェックする
福の神流の半歩先読み短期売買で勝つためには、毎朝、日本経済新聞を読みたいものです。この読み方も詳しく、今後説明しますが、まずはトップ記事が最重要です。ネットで見るのではなく、必ず紙の新聞を読むことが肝心です。ネットの情報だと、どの記事が重要なのか区別が付きにくいからです。紙の新聞だと、一目瞭然、1面のトップ記事が最も、重要な記事と判ります。上記の3月12日の1面のトップ記事「ヤマト一斉値上げへ」については、大口顧客のアマゾン・ジャパンが値上げを受け入れそうなことまで書かれているので、ほぼ値上げは通りそうです。こうなると、すぐに収益改善することになります。これは、明らかにヤマトホールディングスにとっての好材料ですよね。
投資戦略を考える
ココで考える投資戦略としては、まずは、ヤマトホールディングスをどのように売買を行うかということです。また、次には「ヤマトホールディングスが値上げで儲かる」という風が吹いた時に儲かりそうな「桶屋」銘柄を探すことです。
ヤマトホールディングスにとって「値上げ」は確かに好材料ですが、日経新聞の1面トップ記事に掲載されたということは、ほぼすべての投資家が寄り付き前にこの好材料を知っているということを理解しましょう。
簡単テクニカル分析!移動平均線と過去の高値・安値
この時点で、株価チャートをチェックして簡単テクニカル分析を行います。まずは、株価トレンドをチェックするために、25日移動平均線の傾きと、前日の終値との関係をチェックします。今回のヤマトホールディングスの場合は、25日移動平均線は上向きで、前日終値も25日移動平均線の上にあるので、短期的な株価トレンドは上昇トレンドと判断しました。
次に上がった場合、どの時点での売り圧力が大きそうなのか、上値抵抗線となりそうなのか、直近の高値をチェックします。
そうすると、2013年10月21日高値2243円、11月22日高値2241円と、同じような水準で過去2回反落していて、2240円近辺に上値抵抗線があることが判りました。また、その上には9月27日高値2299円、7月24日高値2323円と2300円近辺に上値抵抗線があることが判りました。
日経新聞の記事と、テクニカル分析からは、好材料によって、買い気配スタートして大幅高で寄り付き、その後若干も保ち合った後、反落すると想定することが出来ました。
この場合の投資戦略は「寄り」での空売りです。「空売り」は前回も説明しましたが、福の神流の半歩先読み投資術では、無くてはならない投資方法です。買いの場合、資金さえ十分にあれば信用取引を使う必要はあるません。しかし、「空売り」をするには絶対に信用取引を使う必要があるのです。
これで「ヤマトホールディングス」の寄りの空売り戦略が決定したのです。これを決めるのに掛かる時間は、十数分程度でしょう。
次に、「ヤマトホールディングス」が大幅高になったときに、遅れて株価が上昇する「桶屋銘柄」を考えます。
このときに1番簡単な考えかたは、同業他社です。今回の値上げはヤマトホールディングスだけの記事ですが、同業他社も同じような値上げの可能性があります。しかし、宅配便業界では、ヤマトホールディングスは圧倒的な首位企業で、二番手は未上場の「佐川急便」、3番手はこれも未上場の「日本郵便」です。これだと、同業他社の線は無いと考えられます。
次に、ヤマトホールディングスが、顧客となっている企業についても考えて見ましょう。宅配に使うトラックメーカーや、仕分けのための立体自動倉庫メーカーなどです。今回は、特に大きく恩恵を受けそうな企業は、すぐに判らなかったので、「桶屋銘柄」はなしとしました。すべてのニュースに「桶屋銘柄」がある訳ではないですが、何か関連銘柄は無いか、考えてみることは、非常に重要なことです。
その結果は?
【9064】 ヤマトホールディングス3月12日終値 2187円 前日比 0 (0.00%)
始値2280 (09:03) 高値2334 (09:05) 安値2181 (14:54) 出来高6849100
前日比93円高と大幅高で寄り付き、直後、更に上値があったものの反落、一時前日比マイナス圏まで突っ込み、結局前日比変わらずで、引けました。やはり短期的には、売りでした。
当日の結果は上記の通りでしたが、その後も下げ続け6営業日後の3月22日には安値2024円まで付けています。
普通の方の場合、「なぜ好材料なのに株価が下がるの」と不思議に思われるかも知れませんが、半歩先読みしていれば、みんなか知ってしまった好材料で、素直に買いでは儲からないことがお分かりいただけると思います。
この半歩先読みが出来るように、このコラムでは今後、解説していきます。
今回のまとめ
・まずは日経新聞で注目記事を探し、「半歩先読み」を考え銘柄を探そう。・その銘柄の簡単テクニカル分析を行い、投資戦略を考えよう。
*本サイトで紹介する意見や予測は、筆者個人のものであり、所属する証券会社の意見や予測を表わすものではありません。また、紹介する個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
*正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。