フランス版『VOGUE』元名物編集長の着こなしを検証!
ファッションモード誌『VOGUE(ヴォーグ)』の内側を描いた映画として知られるのが、『プラダを着た悪魔』。アメリカ版『VOGUE』誌のアナ・ウィンター編集長がモデルとなった鬼編集長役を、大女優メリル・ストリープが演じたことでも話題を集めました。各国で現地版を発行している『VOGUE』誌の編集長のなかでもアナは最も有名ですが、しばしばアナ同様に注目を集めてきたのが、フランス版『VOGUE』の名物編集長だったカリーヌ・ロワトフェルド氏です。カリーヌはフランス版編集長を2001年から10年間務めました。辞任後は自ら新雑誌『CR Fashion Book』を創刊。59歳の年齢を感じさせない美貌と、フレンチシックな着こなしで自らもファッションアイコンとなっているカリーヌは、アナとは別の形でモードを発信し続けています。今回は、ファッション界で絶大な人気と影響力を誇るカリーヌの姿を追ったドキュメンタリー映画『マドモアゼルC ~ファッションに愛されたミューズ~』と、ガイドが実際にNYで撮影した彼女のおしゃれスナップをフィーチャーします!
【CONTENTS】
Page 1:◆カリーヌ・ロワトフェルド流スタイルとは
Page 2:◆カリーヌ・スタイル「シャツ」
Page 3:◆カリーヌ・スタイル「コートドレッシング」
Page 4:◆カリーヌ・スタイル「ペンシルスカート&ピンヒール」
挑発的かつエレガンス=「エロティックシック」
ガイドが毎シーズン取材に行くNYコレクションには、業界人やセレブ、ファッショニスタなど大勢が姿を見せます。ファッションショーとは別に、来場者の装い自体も「もうひとつのランウェイ」となっていて、ウオッチが欠かせません。彼女たちの装いには、次のトレンドが盛り込まれているうえ、それぞれのオリジナルなアレンジが加わっているので、日本でのヒットも予感させます。おしゃれ先端人の知恵が凝縮されていて、リアルな落とし込みのお手本ともなっています。ガイドがこれまで会場スナップとして撮っていたカリーヌの写真を今回、あらためて見返してみたところ、彼女のスタイルにいくつかの共通点を見付けました。無造作っぽいストレートヘアに、しっかりとした眉。ダークカラーで整えた「スモーキーアイ」といわれるミステリアスな瞳。その分、口紅はなし。そして、すっきりとシャープなシルエットに、足元はピンヒール。そのバランスは絶妙です。マニッシュなアウターやシャツに、フェミニンなタイトスカート&ピンヒールというジェンダーミックス。凛々しさとセクシー、ロックとシックなど、逆方向のテイストが無理なく溶け合います。そしてそのかっこよくエッジィなスタイルとは裏腹に、レンズを向けると満面の笑顔でこたえてくれるキャラクター。会った誰もが彼女のファンになってしまう気持ちも分かります。
次のページでは、カリーヌのシャツスタイル!