買うタイミングとしては、今は悪くない!
14000円台前半は買い!
毎年の傾向からいえば、1~2月に一度底をつけ、3月から5月上旬にかけて上昇するといったアノマリー(経験則)がいえることが多いのですが、今年は必ずしもそれが当てはまっているとは言い難いわけですが、一方で、1万4000円台前半では底堅い動きを見せています。
消費税増税や日銀による追加金融緩和の動きが見られないことなどがその背景にあるのでしょう。なかなか動かない相場に、一喜一憂している人も多いのかもしれません。しかし、裏を返せば、買い場を探るには絶好の機会がきているともいえます。2014年に入ってからの日経平均株価の最安値は、2月5日につけた1万3995円であり、その後1万5000円台まで反発しました。
現在は、多少円高に振れていること、中国の景気に慎重姿勢、ロシア情勢などの影響から、1万4000円台でうろうろしており、1万4000円を割る場面もありますが一瞬だと思われます。
つまり、1万4000円を底としてみることができる状況にあり、1万4000円台前半であれば、特に日経平均のETFや日経平均連動型の投資信託については買ってもよいのではないかといえます。
PERは14倍前後、決して高くはない
日経平均株価を構成する銘柄から算出した1株当たり予想利益は2014年3月段階で1020円、今後も予想利益は伸びそうです。単純に4月10日の日経平均株価終値を1020円で割ると、予想PERが算出され約14倍となります。この値は、過去の日経平均のPERと比較すると割安であり、また現状の米国S&P500における予想PERが約16倍であることを考慮しても、決して高い水準にあるわけではないといえます。
米国は雇用統計も悪くなく、経済状況が好調であり、必ずしも日米での比較がよいというわけではありませんが、仮に日経平均でPER16倍を算出すると1万6320円となります。つまり、今年になってからのレンジの上限部分に該当します。こう捉えると、今後も、1万4000円台~1万6000円台をボックス圏として行き来する可能性が高いといえるのではないでしょうか。
昨年末の日経平均株価1万6320円を抜けるためには、安倍政権がかかげる成長戦略が着実に進むこと、日本の追加金融緩和が行われるか米国の量的緩和縮小がさらに進み、今以上の円安が進むこと、などが条件となるでしょう。
現状、どうしても日経平均は外国人投資家の投資行動に左右されやすいため、彼らの動向によっては1万4000円台を大きく割るといった状況も想定できますが、ただそれはあくまで悲観的なケース。私見としては、その可能性はあまりないと思いますが、例年5月には下落傾向にあるため注意が必要です。ただし、現状買いかどうかといえば、少なくとも1ヵ月など短期的に見れば、1万4000円台前半は買い場といえるのではないでしょうか。