子育て/子育て関連情報

フランスのベビーシッター事情で気づくその質とは?

フランスは共稼ぎが当たり前。子供が1人の段階では、約8割のママが職場に復帰すると言われています。しかも、産休は取っても、育休は取らずにすぐに職場復帰というママが多いのです。ではこの8割のママの子供達は、いったいどこに預けられるのでしょうか? 暮らして分かったフランスの産後事情についてのご報告です。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

ママが仕事復帰する際、生後3ヶ月の赤ちゃんの預け先は?

ベビーブームゆえ、預け先選びも難しい

ベビーブームゆえ、預け先選びも難しい

フランスの幼稚園は、3歳になる9月からスタートします。ということは、共稼ぎ家庭のママが、産後すぐに職場に復帰しようとしたら、まずは、3歳になるまでの預け先を探す必要があります。このステップは日本でも同じですね。

フランスというと、ヨーロッパ随一の出生率を誇る国なので、生まれた後の制度や社会の受け入れ体制が整っているようなイメージがあるかもしれません。しかし、出生率2.01人に加え、高い復職率。フランスといえど、クレッシュと呼ばれる保育園(日本の認可保育園に近い)だけでは支えきれないのが現状です。それでは、生後3ヶ月の赤ちゃん達はどこに預けられるのか?

ご近所におじいちゃん、おばあちゃんがいればお願いするのも手ですが、全ての人がそんな恵まれた環境にあるわけではありません。そこで登場するのがヌヌさん。正式名称は、Assistante Meternelleと言います。個人で個人のお子さんを預かる、いわばベビーシッターです。

ヌヌさんにも、いくつかのカテゴリーがあります。まずは、政府公認のヌヌさん。専門的な職業資格は問われませんが、子どもの受入れ前に 60時間の職業教育を受けることが義務づけられています。保育の訓練を受けるだけではなく、それぞれの育児、教育スキルの評価も審査され、晴れて認可が下ります。

それに加えて、非公認のヌヌさんも存在します。様々な事情で、公認になれない非公認ヌヌさん。政府や自治体がその存在を大目に見てしまっているのは、それでも預けられない子供達が多いからだとか。

育児環境が整っているイメージのあるフランスですが、実際は、保育園に行っている子よりも、ヌヌさんに世話をしてもらっている子の方が圧倒的に多いんですね。だから、フランスの産んでも働くという現状を影で支えているのは、ほかでもない、このヌヌさん達なのです。

>> ではヌヌさんとは、いったいどんな人なのでしょう?


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