消費税がアップする4月1日を間もなく迎えようとしています。住宅の取得はもちろんですが、様々なモノやサービスの価格が上昇することで、私たち国民の経済環境、懐事情に様々な影響を及ぼすことが考えられます。では、これから住宅取得をするにあたって、私たち消費者はどのような点に考慮し、工夫をすることが求められるのでしょうか。今回は「大増税時代の住まいのあり方」をテーマに、住まいづくりのトレンドを考えていきたいと思います。

来年10月には消費税率10%に上昇へ!

「大増税時代」というのは、それほど大げさではないと思います。消費税率は4月1日の8%(現行5%)から、来年10月にはさらに10%へアップすることが既定路線となっています。それだけでも大変ですが、さらに来年1月には相続税が改正され適用範囲が拡大されるからです。

このような背景の中で、最近は住宅の分野でも光熱費を中心とした生活コストの削減や「節税」を意識した提案が積極的に行われるようになってきました。その提案は大きく次の3つがあるように思います。

(1)大容量太陽光発電システムの搭載
(2)賃貸・店舗併用住宅の建設
(3)二世帯居住


以下に、そのメリット・デメリットをみていきましょう。

消費税

来年10月の消費税率10%へのアップ、相続税の改正など、これからは私たちの暮らしの中で税負担がより重くのしかかりそう。住まいの中で何か対策をしたいものだ

太陽光発電システムの搭載は環境保全が重要視される今、最もホットな選択肢の一つです。補助金制度が充実しいますし、現在ではパネルの効率向上や設置の仕方が工夫されているため、標準的な建物であっても平均で容量4kwくらいは屋根の上に載せられるようになりました。

このくらい搭載できると明らかに光熱費が削減できますし、うまくいくとそこそこの売電収入も確保できます。さらに、10kw以上のシステムを搭載できれば「再生可能エネルギーの固定買取制度」が活用できます。現在買取価格は37.8円(36円+税、3月末まで)ですが20年間の固定ですから、下手な金融商品より安全で、安定した利回りが期待できます。

私たちが忘れてはいけないのが、太陽光発電システムの売電による利用者のメリットは、元はといえば私たちの税金だということです。設置については補助金も出ますし、月々の光熱費削減も期待できます。ですので、今の住まいづくりにおいては太陽光発電システムは付けた方がお得なアイテムだと明らかにいえます。

賃貸住宅経営はなぜ相続税対策になるの?

10年前に戸建て住宅を取得した私の知人は、「今の現状を考えると太陽光発電システムがあればいいなと思う」といい、リフォームで設置しました。10年前は補助金がありませんでしたから、太陽光発電システムを搭載することは頭になかったそうです。

太陽光発電システム

太陽光発電システムを後付けで設置する場合、新築時に設置する場合より費用がかさむほか、屋根を含む外観を損なうことも多いため注意が必要だ(クリックすると拡大します)

しかし、後付けだと設置費用がかなりかさんだといいます。一般的に後付けの場合、建物の美観も損ないがちになりますから、太陽光発電システムはできれば新築時に取り付けておいた方が無難といえそうです。次に、賃貸併用住宅について考えてみましょう。

賃貸併用住宅とは、オーナー(施主)の居住スペースと賃貸スペースが同じ建物内にある建物のことをいいます。敷地を有効活用することができるのが最大の魅力。賃貸スペースから発生する家賃収入で、住宅取得の費用負担を軽減することができるのも特徴です。

相続税対策にもなります。賃貸住宅経営は昔から相続税対策の有力な手法でしたが、賃貸併用住宅もそれと同じ考え方で成り立っています。ではなぜ相続税対策になるのでしょうか。それは賃貸住宅経営をすることで税制上の特典が発生するためです。

具体的には、土地の相続税評価額を下げ相続税を減額できるからです。また、賃貸住宅を建設した際の借入金が「負債」とされ、相続する財産から控除されるなどという特典もあります。このようなことから、賃貸住宅、賃貸併用住宅は相続税対策として有力とされるのです。

次のページで賃貸併用住宅についてさらに深掘りし、さらに話を進めていきたいと思います。