家計の金融資産は2期連続で過去最高額を更新
日本銀行が発表した資金循環統計の速報値では、2013年12月末現在の家計の金融資産額は1645兆円。前年12月末から6%、金額にして93兆円もの大幅な増加となっています。1年間の増加額93兆円は2005年の102兆円に次ぐ2番目の増加額です。2013年12月24日にアップされた記事(金融資産額1598兆円)では、過去最高(1602兆円)を更新できずと述べましたが、改定値は1609兆円であったことから、2013年9月末で既に家計の金融資産額は過去最高となっていました。つまり、2013年12月末は2期連続過去最高を更新したことになります。資金循環統計は、3月、6月、9月、12月末現在の家計の金融資産額が約3ヵ月後に発表されるのですが、2013年6月末と同年9月末では7兆円の小幅の増加でしたが、9月末から12月末では、何と36兆円も家計の金融資産額は増えています。2013年の3ヵ月毎の増加額でも最も増えているのです。増加は5四半期連続です。
金融資産額が急増した要因は、2013年末にかけて株価が上昇したことです。家計が保有する日本株の残高は87兆5000億円になり、2012年末と比較すると25兆円強、約40%も増加しているのです。
投資信託の残高は78兆9000億円になり、2012年末と比較すると17兆円強、約28%の増加となっています。投資信託の残高は、2007年6月末の78兆7000億円でしたから、家計の投資信託の保有額も過去最高を更新しています。
債券だけは減少が続く
株式、投資信託が順調に残高を増加させているのに対して、債券は対前年比で7.7%も残高を減少(正確には2年連続)させています。ただ、2013年では対前年同月比の減少率が最も低くなっていることから、残高の減少にはブレーキがかかりつつあると言えそうですが、債券金利は低位に甘んじていることから、残高増に転換するには時間がかかりそうです。預貯金も2012年末比で20兆円増加し、2013年末の残高873兆円となり過去最高を更新しています。上場株式等の売却益に関する税率が20%に引き上げられるのに伴い、2013年末にかけて個人投資家からの上場株式等の売却が増加したことから、その売却代金が預貯金に流れたのかもしれません。
預貯金が金融資産額全体に占める割合は、53.1%を占めています。平均預入金利は公表されていませんが、ここ数年の預貯金金利を勘案すれば0.1%を下回っていると考えられます。2013年の消費者物価指数の上昇率が0.4%ですから、金融資産額の5割強が実質目減りしていることになります。
2014年からは、NISA(少額投資非課税制度)が本格的に始まったことから、預貯金から株式などへの資金シフトが起こるのか興味深いところです。2014年末を予測するのは時期尚早かもしれませんが、資金シフトはあまり起こらず、せいぜい約53%が1%程度の減少に留まる気がしてなりません。
株式、投資信託の残高は、5四半期連続して二桁の増加率となっていますが、金融資産額全体に占める割合は、株式・出資資金9.4%(155兆円)、投資信託4.8%(79兆円)に過ぎません。外貨建て資産に至っては2.4%(38.7兆円)しかありません。先に述べた預貯金53.1%、保険・年金準備金26.7%ですから、約8割は相変わらず確定利付きの金融商品に預けられていることになる、言い換えれば個々人に投資が根づくには相当な時間がかかると言えそうです。
家計の金融資産全体の数値でしたが、皆さんの金融資産額は2012年12月末と比較して1年間で6%以上増えましたか。増えた人はよくできました!その調子を継続しましょう。増えなかった人は家計全般を見直して、今年こそは平均以上になるように頑張りましょう。