3.ジャンプを少し見分ける
6種類あるジャンプを見分けられるようになると、プログラムのジャンプ構成の意味が理解でき、フィギュアスケートのまた別のおもしろさに触れることができます。とはいえ、ジャンプを見分けるのは簡単ではありません。少しずつ目を慣らしていくのが大切です。そこで、今回は、コンビネーションジャンプ(ジャンプを連続で2~3つ跳ぶもの)のセカンドジャンプ、サードジャンプの種類を見分けることをめざしましょう。
1つめのジャンプを降りたあと、後ろに引いた足のつま先を突いて跳びあがったら「トウループ」、つま先を使わずにすぐに跳んだら「ループ」です。1つめのジャンプを降りた足でそのまま跳びあがるので、ループの方が難しいコンビネーションになります。
また、1つめのジャンプの後、一瞬間があるように見えてから、後ろ向きに踏み切ったら「サルコウ」、前向きに踏み切ったら「アクセル」です。
「これ、ループかな?」と思ったときに、テレビから「トリプルループです」の声を聞く嬉しさ、ぜひ感じてみてください。
4.ブレードにも目を配る
ブレードも進化していて、鋼鉄で作られているブレードの一部をチタンにしたことで以前より軽くなった「レボリューション」という仕様のブレードを履く選手が少しずつ増えています。通常のブレードは、横から見ると、靴の底に平行する銀色の刃があり、その刃が氷と接していますが、「レボリューション」は、氷に接する刃と靴底の間に斜めに2本支えが入っていて、横から全体を見ると「M」字のように見えるもの。
軽いのでジャンプが跳びやすいうえ、後ろから靴底の中央あたりに向かって位置する支えが、ジャンプ転倒を軽減させるのではないかとも言われています。
現在、浅田真央選手や羽生結弦選手、村上佳菜子選手、カロリーナ・コストナー選手などが使っているので、ぜひ足元にも注目して見ましょう。
5.自分の感覚を信じる
フィギュアスケートの見方は、自由です。自分が感じたことを、信じましょう。「素敵な演技だったなあ」と思った選手の演技を、ほかの人がどう感じようと、それはそれ。自分が感じたことが、一番です。「あの選手のあの動きが良かった」など、自分だけにしかわからないかもしれない、だからこそ貴重でドキドキしてしまう思い……それが、「通」つまり「自分とフィギュアスケートの間にスペシャルな関係を作っている人」っぽく見るのに、もっとも大切なことではないでしょうか。