ETFの売買代金トップは日経平均レバレッジ型ETF

東京証券取引所から毎月公表されている「月刊ETF・ETNレポート」によると、日本の株式相場が棹尾の一振(とうびのいっしん)で上昇した2013年12月、急落した2014年1月、底入れから反発した2014年2月の3ヵ月いずれもNEXTFUNDS日経平均株価レバレッジ・インデックス連動型上場投信が売買代金のトップとなっています。

売買代金トップだけならまだしも、1ヵ月の売買代金に占める占有率は、2013年12月が55.6%、2014年1月が55.4%、同年2月が62.1%です。日々の売買代金の5割強がNEXTFUNDS日経平均株価レバレッジ・インデックス連動型上場投信で占められているのですから、同銘柄を凌駕するようなETFが上場されることは当面ないと思われます。

なぜなら、売買代金第2位の日経平均225連動型上場投資信託の日々の売買代金は、NEXTFUNDS日経平均株価レバレッジ・インデックス連動型上場投信の13~20%程度、第3位のTOPIXブル2倍上場投信は10~16%程度しかないのです。

売買代金ランキングの第4位以下の銘柄は、上場インデックスファンド225、日経平均株ブル2倍上場投信、TOPIX連動型上場投資信託、ダイワ上場投信-日経225というように、第1位から第7位まで3ヵ月連続同一銘柄となっています。第8位以下の銘柄は月によって異なることがあるものの、上位は固定されているといっても過言ではありません。

全体の概況には過去最高の売買代金を更新、高水準の売買代金維持などの見出しが踊っていますが、売買代金ランキングの上位7銘柄は全て同じ。しかも、第1位が5割強の売買代金を占めているのですから、活況とはいえやや歪んだETF市場と言える状況と言っても過言ではないはずです。毎月新規上場が数銘柄行われているわけですから。

売買代金の増加率はトレンドを反映

売買代金の上位の銘柄は不動という状況が続いていますが、売買代金の増加率ランキングはその月のトレンドを反映した動きとなっています。

2013年12月は日本の株式市場が年末にかけ上昇、中でも新興市場銘柄が活況であったことからマザーズ・コア上場投信の増加率が第1位でした。第2位はNEXTFUNDSロシア株式指数・RTS連動型上場投信ですが、ソチ冬季五輪開催でロシア株市場が活況になると予測したのかもしれません。ロシアの株式市場は、ウクライナの政情不安が発生した後、通貨ルーブルと共に急落となっています。

2014年1月は原油価格が堅調に推移したことから、NEXTNOTES日経・TOCOM原油ダブル・ブルETNが第1位です。第2位にもダイワ上場投信-TOPIX17エネルギー資源が入っています。

2014年2月はコモディティ(商品)の中でもパラジウムの価格が上昇していることを受け、ETFSパラジウム上場投資信託が第1位です。第2位にNEXTNOTES香港ハンセン・ベアETNが入っているように、2月はウクライナの政情不安や中国のシャドーバンキング問題などにより投資家のリスク回避姿勢がありました。このためVIX(恐怖指数)連動のETFや金価格連動のETNなどの売買代金が急増したようです。

2月の特徴としては、売買代金の増加率ランキングには入っていませんが、通常の売買代金ランキングに、日本株が下落したら価格が上昇するインバース・インデックス連動型、TOPIXのベア型などが意外と売買代金を増やしたことが見て取れます。

ETF・ETNは投資信託のような騰落率ランキングが公表されていないため、今後も売買代金ランキング等を定期的にウォッチしてその概況を述べていきたいと思います。
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