金利の高い預金や投資商品へのつなぎ方
銀行預金の中で、金利水準が高いのは、インターネット専業銀行や地方銀行インターネット支店が取り扱うネット定期です。原則、通帳が発行されず、普通預金のお金を自分でインターネットバンキングにより定期預金にします。銀行の経費が少なくて済む分、金利が高く設定されています。また、銀行では元本が安全な預金の他、元本が保証されない投資商品である投資信託も販売しています。多くの銀行は証券会社とも連携しています。こういったものを活用するための、貯めて増やす口座は、どのように選べばいいのでしょうか?
銀行の種類により、貯めて増やす金融商品・サービスの品揃えは次の通りです。
2014年3月現在の概要
金利の高いネット定期を利用したいなら、インターネット専用銀行や地方銀行インターネット支店が候補となります。
ネット定期に加えて、投資信託も買いたいなら、インターネット専業銀行や一部の流通系銀行が候補となります。
銀行口座と証券会社の口座をつないで(金融商品仲介)、投資信託のみならず株式なども利用したいなら、都市銀行、地方銀行、インターネット専業銀行が候補となります。
金融商品仲介は、インターネットバンキングを利用して簡単に証券会社の口座を開く、また手数料無料で銀行口座のお金を証券会社の口座に移動できるサービスです。どこの証券会社と連携しているかは銀行により違います。同じ金融グループの証券会社のケースが多いようです。
最初に銀行ありきではなく、サービスや品揃えをもとに証券会社を主体的に選びたいなら、逆にその証券会社を利用するのに有利な銀行を選ぶ方法もあります。利用したい証券会社のサイトで口座への入出金の方法を調べてみましょう。インターネットバンキングで入出金する場合は、特定の銀行を指定したり条件を決めて手数料が無料になるサービスを行っています。(銀行のサービスである金融商品仲介ではなく、個々の証券会社と銀行との提携)手数料無料で利用できる銀行を確認しましょう。
インターネットバンキングの契約をしておくと、証券会社にお金を移す際も便利ということですね。
生活口座と貯めて増やす口座、さらに株式なども利用する場合は証券会社との間で、手数料をかけずに簡単にお金の移動ができる仕組みを作っておきます。
増やす資金の元本は必ず把握しておく
貯めて増やす口座を生活口座と別立てにすることのメリットとして、利回りの確認が簡単なことがあります。貯めて増やす口座に入金した元本がわかっていれば、残高と比べることで、いくら増えたか、場合によっては(投資信託など値動きをするものを含むときは)いくら減ったかが把握できます。「貯めて増やす口座」と「証券会社の口座」への入金はキリのいい金額で行うのがポイント。新たな入金をした時点で、入金額と元本の合計額をノートやエクセル、手帳などに、記録しておきましょう。そして年に1度は、残高を確認します。投資信託や株式の購入には手数料がかかりますが、手数料は元本から差し引きで支払う、つまり「貯めて増やす口座」や「証券会社の口座」の残高から支払えば、自分で計算しなくても手数料を差し引いた実質の増減がわかります。配当金も「貯めて増やす口座」や「証券会社の口座」で受け取ります。
生活口座で日々の収支を管理しつつ積立で貯めていき、積立がまとまった金額になったとき、ボーナスなどでまとまった収入があったときは、貯めて増やす口座に移して、少しでも高い利回りを目指すというのが、お金の流れです。利用する金融商品によっては、証券会社を生活口座や貯めて増やす口座に連携させておきます。
いったんこの流れができれば、ラクに貯めることができ、自分の資産の把握も簡単です。では次章では、せっかく作った仕組みを、生活の変化の中でメンテナンスしていく方法をお届けします。