車内は座席と様々な趣向が凝らされたスペースが盛りだくさん
客室は、ノスタルジックなムード一杯のレトロ感あふれたもの。赤茶色をメインとした暖色系の座席、木目調の柱が好ましい雰囲気を出している。星座や南部鉄器を思わせる細やかな仕切りも大正ロマン風に仕上げている。各ボックス席の窓の上部には半円形のステンドグラスがあり、宮沢賢治が好んだ欧風スタイルを再現。彼の創り出した世界へ誘ってくれそうだ。
「銀河鉄道の夜」ギャラリー
1号車(後半)=沿線ゆかりの作品展示
2号車=イーハトーブと賢治
3号車=銀河鉄道の夜、など
ユニークなイベントコーナー
1号車前半には座席はなく、「月と星のミュージアム」とプラネタリウムがある。列車内のプラネタリウムというのは、恐らく初めての試みだろう。数人しか入れない小部屋が真っ暗になり、天井に夜空が投影されるとともにオリジナルな「銀河鉄道の夜」の世界が9分程続く。時折鳴り響く、C58の本物の汽笛が効果満点となって夢の世界に漂っている気がしてくる。
一方、4号車は、車両すべてがフリースペースで、宮沢賢治ギャラリーとSLギャラリーが大部分を占める。大きなソファーで寛ぎながら、壁に飾られたセピア色の写真の数々を眺めたり、棚に置かれた蒸気機関車の模型や宮沢賢治の絵本などを読むことができる。売店も設置の方向で検討しているようで、「SL銀河」グッズや宮沢賢治関連商品を売ることになるようだが、まだ不確定の部分があるようだ。
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