3月株式市場の傾向(日経225銘柄)
3月は、株価が上がりやすい傾向のある月です。株価上昇しやすい3月相場でも、例年株価が下がりやすい銘柄も存在します。そこで、今回は3月相場に株価が下がりやすい傾向がある銘柄をご紹介します。株価が下がりやすい銘柄を事前に把握することで、不用意に損失を被るリスクを回避することが出来るでしょう。株価が下がりやすい銘柄をご紹介する前に、3月の株式市場について検証していきます。2月末に日経平均採用銘柄(225銘柄)を購入し、3月末に売却した場合の成績は以下の通りです。
【検証結果】
勝率: 58.84 %
勝ち数: 2,667 回
負け数: 1,866 回
引き分け数: 75 回
平均損益(円): 8,011 円 平均損益(率): 2.67 %
平均利益(円): 28,294 円 平均利益(率): 9.43 %
平均損失(円): -20,656 円 平均損失(率): -6.89 %
合計損益(円): 36,914,885 円 合計損益(率): 12,305.09 %
合計利益(円): 75,459,756 円 合計利益(率): 25,153.67 %
合計損失(円): -38,544,871 円 合計損失(率): -12,848.59 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 1.958
平均保持日数: 27.31 日
以上が、3月の株式市場の傾向(日経225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は58.84%、1トレードあたりの平均損益は2.67%となっています。勝率も5割を超え、平均損益も大きなプラスとなっていることから、3月の日経平均採用銘柄は、上がりやすい傾向があると判断できるでしょう。
なお、全銘柄を対象とした検証は、「3月株式市場の傾向は?」で取り上げています。全銘柄を対象とした検証では、「勝率54.08%、平均損益1.97%」です。日経平均採用銘柄を対象とした検証のほうが全銘柄を対象とした検証の成績よりも良好です。この結果を見る限り、3月相場は、中小型株よりも日経平均採用銘柄等の大型株のほうが、株価上昇しやすいと言えるでしょう。
今回の検証では、日経平均採用銘柄(225銘柄)は、3月相場では上がりやすい傾向があることが確認できました。相場全体が上がりやすい傾向のある3月で、株価が下がりやすい傾向の銘柄をご紹介したいと思います。
■3月低成績ランキング
上記の表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において、勝率が低い銘柄のランキングです。今回は勝率が50%以下の銘柄をご紹介しています。低成績ランキング上位の銘柄を確認すると、
【自動車関連銘柄】
<7201>日産自動車 [勝率:39.13%]
<7211>三菱自動車 [勝率:43.48%]
【電力株】
<9503>関西電力 [勝率:33.33%]
<9501>東京電力 [勝率:40.91%]
といった銘柄が挙げられます。「日産自動車(7201)」と「三菱自動車(7211)」は、自動車関連銘柄です。また、「関西電力(9503)」と「東京電力(9501)」は電力株です。これらの銘柄は、好調な3月相場でも軟調に推移する傾向があり、3月にトレードを行う場合には注意が必要でしょう。業種や個別銘柄は、月によって、株価が上がりやすい月と、下がりやすい月があります。今回のように簡単な検証をすることで、3月の投資戦略を考える上での、有効な判断材料の1つになることでしょう。なお、3月は株式市場全体が好調に推移しやすい傾向がある中で、過去の勝率が低い銘柄をトレードするよりは、成績が良好な銘柄をトレードした方が、より利益が期待できることでしょう。
これらの数字は、あくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字は、安心してトレードに臨むことができる心強い味方となってくれるでしょう。みなさんも投資する際には是非一度検証してみて下さいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)