株式戦略マル秘レポート/戸松信博の「海外投資、注目銘柄はここ!」

恐るべき速度で巨大化するGoogle

上場10周年を迎えるGoogleの時価総額は40兆円を超え、約50兆円のアップルを超えて世界一となる可能性も。その潜在成長力はかなりのポテンシャルがあると思います。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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恐るべき速度で巨大化するGoogle

恐るべき速度で巨大化するGOOGLE

恐るべき速度で巨大化するGOOGLE

2014年に上場10周年を迎えるGoogleの時価総額は40兆円を超え、約50兆円のアップル(AAPL)を超えて世界一となる可能性もあります。Googleは良く知られた企業で多くの人の生活に馴染みのあるサービスを提供していますが、その潜在成長力はかなりのポテンシャルがあります。同社売上の約9割はネット広告収入ですが、6兆円といえば日本全体の広告市場規模とほぼ同じです。日本の広告市場におけるネット広告の割合はまだ1兆円にも達していません。大部分を占めるのはテレビ広告と新聞広告など、昔ながらの媒体となりますが、それらを全部足してもGoogleの売上より小さいのです。

巨大化の背景には、世界がどんどんGoogleに有利な方向へ動いていることがあります。それは情報化であり、スマホと無線網の急激な普及によって、人々がこれら端末から情報を取得或いは発信する量が劇的に増えていることにあります。この情報量をテラバイト数などで計測すれば、ここまでにも爆発的に増加してきましたが、今後さらに何倍にもなって行くでしょう。劇的に増えるネット経由の情報交換の中で必然的に広告の機会が増え、それを同社は独占的と危惧されるほど獲得していることが巨大化に繋がっています。その株価は1000ドルの大台を2013年に爆発的な出来高で上に突破すると、さらに2割増して1200ドルを超えたところです。

他のネット企業が太刀打ちできないほどの規模感

すでに圧倒的シェアにある同社は他のネット企業が太刀打ちできないほどの規模感となりました。その結果、キャッシュフロー利益から回す研究開発費や仕組み作りに掛けるお金は莫大であり、ライバル企業をさらに引き離す結果となっているように思います。つまり今後さらに情報化が進む中で、その果実を最大限、独占的に近いほど得るような準備が進んでいることが最近の株価に表れているものと思います。

同社の場合、好決算を出したとか、利益が~%増えた、という類いのことが株価を動かしているのではないのです。実際同社四半期決算における一株利益の成長率は、かつて(2011年など)+70~100%もあったものが、直近の7四半期においては20%を一度も超えておらず、うち2回は減益です。利益率も殆ど変わらないどころか低下気味です。しかしながら規模はもの凄く大きくなっており、買収、設備投資、研究開発などにかける将来への投資額は格段に大きくなっています。

>>次のページではGoogleの収益構造を分析します!
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