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全米中が注目するヤンキース・田中がいよいよ始動

楽天からヤンキースへ移籍した田中将大投手の初登板が4月3日のアストロズ戦に決まった。さらに、その前に行われるオープン戦も生中継する方向で動き出している。“田中狂想曲”、いよいよスタートだ。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

オープン戦デビューから完全密着態勢に

3月3日のオープン戦初登板から、生中継される方向の田中将大投手。

3月3日のオープン戦初登板から、生中継される方向の田中将大投手。今シーズンは完全密着態勢でその活躍が見られそうだ。

まだメジャーで1球も投げていないのに、そのフィーバーぶりが過熱する一方なのが、楽天からヤンキースへ移籍した田中将大投手(25)だ。

ヤ軍のブライアン・キャシュマンGMは7日(日本時間8日)、田中について「堅実で安定した先発3番手と見ている」と発言した。この裏には「(エースというのは)期待し過ぎ。米国へ適応しなければならない」と長い目で見る方針があり、近い将来のエースとしての大いなる期待が感じられる。いずれにしても、今季はサバシア、黒田に次ぐ先発ローテーションの3番手でいくことが確定した。

これにより今シーズンの初登板は4月3日(同4日)のアストロズ戦となり、後は基本的に中4日でのローテーションで登板していくが、当然、全登板は中継され、お茶の間で見られることになる。問題はその前に行われるオープン戦だ。予想される初登板の3月3日(同4日)のナショナルズ戦から計6試合を、NHKがBSで生中継する方向で動き出した。これに負けずと民放テレビ局も中継を検討し出している。つまり、オープン戦デビューから完全密着態勢で、ファンにとってはたまらなく有難い。

ちなみにオープン戦登板予定は、3日(同4日)のナショナルズ戦を皮切りに、8日(同9日)のアストロズ戦、13日(同14日)のオリーオールズ戦かフィリーズ戦、18日(同19日)のレッドソックス戦、23日(同24日)のブルージェイズ戦、そして、29日(同30日)のマーリンズ戦となる。

田中は8日、まい夫人とともに仙台から東京へ移動。9日は大雪の影響で東京都内から成田空港まで8時間もかかったが、そこからが凄い。何と自前で約2000万円を払い、チャーター機で入団会見が行われるニューヨークへ旅立ったのである(ちなみに段ボール50箱以上の荷物とともに)。

そして迎えた11日(同12日)のヤンキースタジアムでの入団会見。7年総額1億5500万ドル(約161億円)の超大型契約を結んだ右腕のお披露目に、日米合わせて200人以上の報道陣が集結した。

全米中が注目する中、背番号“19”のピンストライプのユニホームに袖を通した田中は、「ハロー、田中将大です。ヤンキースの一員になれたことをとても嬉しく思っています」と英語で挨拶。一番の目標を「ワールドシリーズで勝つこと」と謳うことで、“田中狂想曲”がいよいよスタートした。
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