解答及び解説
ここに出題した項目が主に3級の決算修正事項として問われる内容ですが、仕訳はしっかりできたでしょうか。仕訳を考えてみましょう。1. 帳簿上現金の残高は36,000円でしたが、実際手元には34,800円しかなかったわけですから、精算表の値もそうなるよう現金勘定を減らします。
雑 損 1,200 / 現 金 1,200
2. 貸倒引当金を売掛金残高70,000円の3%ですから2,100円が貸倒引当金の額となりますが、すでに計上済みの貸倒引当金勘定が1,200円あるわけですから、2,100円-1,200円の差額の900円の貸倒引当金を繰り入れることとなります。
貸倒引当金繰入額 900 / 貸倒引当金 900
3. 売買目的有価証券の評価額が下がっています(損失が生じている)ので、借方に損失を計上し、同時に売買目的有価証券の残高も減少させます。
有価証券評価損 2,000 / 売買目的有価証券 2,000
4. 仕入の行で計算するということは、売上原価を「仕入」勘定で計算することです。
「しくり、くりし」の仕訳を行うことで「仕入」勘定の金額が売上原価となります。
期首分 仕 入60,000 / 繰越商品 60,000
期末分 繰越商品 55,000 /仕 入 55,000
仕入勘定(売上原価)は、60,000円+250,000円-55,000円=255,000円となります。
5. 今回は消耗品をすべて一度「消耗品」勘定(資産)で計上してしまっていますが、そのうち期末に残らなかった部分(3,100円-1,000円=2,100円)は当期の費用として「消耗品費」勘定に振り替えます。
消耗品費 2,100 / 消耗品 2,100
6. 減価償却累計額があるということは、減価償却については間接法を用いていることが確認できます。ですので、「建物」勘定の借方残高は、建物の取得価額となりますのでこれをベースに減価償却費を計上すれば良いわけです。
350,000円×0.9÷30年=10,500円
減価償却費 10,500 / 減価償却累計額 10,500
7. 経過勘定項目の科目は前回確認したように「くまのみみ」と覚えておくと良いです。
未収の利息がありますので、仕訳は以下となります。
未収利息 800 /受取利息 800
以上、決算修正事項はいかがでしたでしょうか。第5問は取引量は多いですが、今確認したような仕訳が問われます。パターンで押さえることができますので、反復練習をしておきましょう。