電子書籍/電子書籍業界動向

地球書店終了、電書サービス負の連鎖はいつまで続く?(2ページ目)

地球書店のサービス終了がアナウンスされました。今回は姉妹サイトコミックシーモアへのポイント付与による引き継ぎが案内されていますが、やはりユーザが置いてきぼりである感が否めません。そんな地球書店終了と、ガラケー電子書籍から引き継ぎを行い、スマートフォン向けに成功を収めている、思わぬ伏兵「めちゃコミック」の状況と実力を紹介したいと思います。

執筆者:上村 充弘

ガラケー電子書籍ユーザーの取り込みに成功した書店

めちゃコミック

めちゃコミック

ガラケー電子書籍市場でキャリア公式サイト5位以内に入っていた、『めちゃコミック』というサイトが有ります。ガラケー電子書籍のユーザーがスマートフォンに機種変更する際にうまく引き継ぎできるようにすることで、売上をあまり落とさず、また、新規にスマートフォンユーザーも獲得している珍しいサービスです。

2010年のガラケー電子書籍市場では、上位の5書店は月商1億を超えて売り上げていたという話を電子書籍業界関係者からよく聞きます。

めちゃコミックはユーザーのスマートフォンへの機種変更をうまく取り込むことに成功し、新しい電子書籍市場でなかなか会員獲得や売上が上がらない電子書籍書店を尻目に、新しい電子書籍市場で売上を上げていったと推測できます。
ガラケー電子書籍からの引き継ぎの詳細

ガラケー電子書籍からの引き継ぎの詳細


電子書籍書店各社の売上に詳しい人や、電子書籍取次各社にヒアリングしたところ、めちゃコミックの月商はアマゾンのKindleストア以上ではないか?という話が聞こえてきます。

めちゃコミックを見ていただくと分かるように、並べられているのはコミック中心で、「エロ」、「BL」、「TL」、「ハーレクイン」というガラケー電子書籍市場の売れ筋4大ジャンルが取り揃えられており、コミックもガラケー電子書籍と同様にコマ送りで見せるということで、ガラケー電子書籍をかなり意識しています。
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