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備蓄品収納リフォーム!災害時の水や食料はどこに置く?

オールアバウト「生活トレンド研究所」が行った「4府県の防災」に関する意識調査で見えてきたもの。それはいざという時のための水や食料など、災害用の備蓄品の収納スペースの問題です。持て余している住宅のスペースを再活用リフォームしましょう。

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

災害時のために水や食料を備蓄していますか?オールアバウト「生活トレンド研究所」が行った「4府県の防災」に関する意識調査によると、日頃行っている防災対策の1位は、食料や水を備蓄しているというものでした。
 
備蓄品を収納するためにリフォーム!

備蓄品を収納するためにリフォーム!

 

日頃行っている防災対策1位は食料や水の備蓄

「あなたは、日頃の防災対策としてどのようなことを行っていますか?」という問いに対し、多くの人が、食料や水を備蓄していると答えています。また備蓄している人に、「どの程度の備蓄をしていますか?」と聞いたところ、3日分と答えた人が一番多く、3~7日分の備蓄をしている人が半数以上を占めるという結果になりました。
 
東京静岡では半数が備蓄しているという結果に/生活トレンド研究所(クリックで拡大)

東京静岡では半数が備蓄しているという結果に/生活トレンド研究所(クリックで拡大)

 
3~7日分の備蓄をしている人が半数以上を占めるという結果に/生活トレンド研究所(クリックで拡大)

3~7日分の備蓄をしている人が半数以上を占めるという結果に/生活トレンド研究所(クリックで拡大)

さてこれらの備蓄品は、どこに収納すればいいでしょうか?ここで注意しなくてはならないのは、ここでの「備蓄」とは、災害時に遮断されていたライフラインがある程度復旧するまでの間に使う食品や水のこと。懐中電灯やラジオなどの防災グッズや、少量の水や乾パンを入れる「非常用袋」とは別であるという点です。
 

「備蓄」と「非常用袋」は、使用するタイミングも収納場所も違う

「備蓄」と「非常用袋」は、使用するタイミングが違うため、収納場所も違ってきます。

 
防災グッツ,非常用袋,備蓄

すぐに持ち出すための「非常用袋」は玄関に、「備蓄」は他の場所に


オールアバウト「防災」ガイドの和田隆昌氏によると、すぐに持ち出すための「非常用袋」は玄関に、「備蓄」はキッチン、納戸など置けるところに分けておくのが良いとのこと。

また「収納」ガイドのすはらひろこ氏は、玄関や寝室には、とっさに避難するときの非常持ち出し袋や防災グッズを、キッチンには水や備蓄食品を中心にストックするというのが、まっさきに思い浮かぶ方法だと述べています。

ここで気になるのが、備蓄や防災グッズを用意していない人が挙げた理由として意外に多かったのが、置く場所がないからというものです。確かに3日分~7日分の水や食料となると場所も取りますし、今までは備蓄のために収納を作るという発想自体が、あまり無かったからかもしれません。
 

リフォームの収納計画では備蓄品用のスペースを忘れずに取る

3.11の震災では、備蓄の大切さを身に染みて感じた人も多かったかと思います。今までは、何となく備蓄していた水や食品類を、もっと現実的なものとして受け止めるようになった人も多いのではないでしょうか。

水や食料を3日~7日分となれば、ある程度の収納スペースを確保する必要があります。今後のリフォームの収納計画では備蓄品用のスペースを忘れずに取っておくことが大切になってきます。
 

持て余していたスペースを備蓄品スペースとして再活用リフォーム

非常用袋は玄関か寝室のベッドの脇というように、さっと取り出せる位置であること。これは鉄則です。それに比べて備蓄品の特徴としては以下のようなものがあげられます。
 
  • 普段の使用頻度は低い
  • 落ち着いてから出せばいい
  • 1年に1度は賞味期限を確認したい
  • 食品類の変質を防ぐため高温になる場所は避けたい 
 
水や食料を3日~7日分となれば、ある程度の収納スペースが必要

水や食料を3日~7日分となれば、ある程度の収納スペースが必要


収納リフォームの基本は、使用頻度が高いモノは出し入れしやすいように作ることです。備蓄品の使用頻度を考えると、出し入れのしやすさを考える必要はそれほどはありません。となると、今まで出し入れし辛く持て余していたスペースこそ、備蓄品の収納スペースとして再活用していけばいいことがわかります。
 

冷暗所としての環境を保ちやすい床下収納庫は大活躍

出し入れし辛く、普段使いとして使いにくい収納は、極端に低いもしくは高い位置にある、ひと目で中が見渡せない、手が届きにくいなどのものです。例えば、床下収納庫、吊戸棚や天袋、屋根裏や天井裏収納など。自然な動作領域から外れた位置にある収納は、普段使いには向きません。

そんな場所にスペースがあったら、備蓄品専用のスペースとして考え直してみましょう。デッドスペースにしていたり死蔵品を入れっぱなしにしておいたりするより、備蓄品庫として活用すれば、災害時に役立つスペースに生まれ変わります。

例えば床下は、冷暗所としての環境を保ちやすいので、床下収納庫があれば備蓄品収納スペースとして大活躍します。リフォームでの取り付けは意外と簡単。キッチンや洗面所だけでなく、和室にも取り付けができ、和室の場合はちょうど畳1枚分がフタになります。
 
床下収納庫

冷暗所としての環境を保ちやすい床下収納庫は備蓄品収納スペースとして大活躍


ただし注意しておかなくてはならないのは、食品を長期間保存する場所ですから、高温になる場所は向いていません。特に屋根裏は夏場にとても暑くなりますので、屋根裏を活用する場合は、忘れずに断熱リフォームと換気設備の取り付けをしておきましょう。
 

マンションでも意外な場所に備蓄品スペースが作れる

先日見かけたのは、マンションのトイレの天井裏にボックスを取り付けて備蓄品収納スペースとしていた事例です。マンションでは天井裏は使えないと思いがちですが、トイレや洗面所の天井裏にはダクトスペースとして、空間があります。そこを活用した事例でした。

収納リフォームを計画する際に、備蓄品収納スペースを作るという視点を加えれば、まだまだたくさんのアイデアが出てくるはずです。収納リフォームの際には、備蓄場所を含めた計画で進めていきましょう。

リフォームでできる住まいの災害対策、防災のためにリフォームで何をするべきか?は下記でも詳しくご紹介していますので、あわせてご覧下さい
■住まいの防災、リフォームで何をするべきか?

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