スギ花粉の季節が到来
外出時はマスクが手放せない…
環境省の花粉情報サイトによると、平成26年春の花粉の総飛散量は、例年と比較して北海道と四国、九州の一部でやや多くなりますが、その他の地方は例年より少なくなるとのこと。しかし地域によって異なりますが、2000個/cm2を超えると一般的に花粉症に十分な注意が必要とされており、半数以上の地域でこれを超える飛散になると予測されています。
スギ花粉が少なくても要注意
スギ花粉が少なめ、という予測で「まずまず安心かな?」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください!すでにアレルギーを持っている人は、PM2.5や黄砂などとの組み合わせで症状が悪化するケースも報告されています。また、アレルギーを持たない人でも、それらの物質が体内に入ると鼻・のど・気道・眼などに症状が出るという報告もあります。ちなみにガイドの経験ですが、昨年の春先、PM2.5の飛来が話題をさらっていた頃、開けられないほど眼が腫れてしまう症状が発生。もともとスギ花粉のアレルギーは持っていましたが、眼にこのような症状が出たのは初めてです。病院では原因を特定できませんでしたが、PM2.5や黄砂の影響を疑わずにはいられませんでした。
新生活で要注意のシックハウス症候群
シックハウスの原因となる化学物質は新品家具にも含まれるケースがある。
そこで注意したいのが、家の中にいる時に「目がチカチカする」「のどが痛い」「めまいや吐き気」「頭痛」などの症状が現れる「シックハウス症候群」。ドアやフローリングなどの木質建材、壁紙、塗料などの内装材などに含まれる化学物質が原因とされ、家の外に出れば症状が治まる点で一般的な化学物質過敏症と区別されます。
換気が大切、でもスイッチを切ってしまう人も
シックハウス対策としては、化学物質を含む建材を住宅に使用しないことと、換気を十分に行うことがあります。すでに2003(平成15)年施行の建築基準法の改正でそれらの対策が盛り込まれ、それ以降に建てられた住宅には建材等に含まれる化学物質の制限や24時間換気システムの導入が義務付けられています。しかし、規制外である新品家具にシックハウスの原因となる化学物質が含まれていたり、せっかくついている24時間換気設備のスイッチを切ってしまう人も多く、シックハウスの発生はまだ報告されているのが現状です。
現代病の一種かも…
先に触れたスギ花粉、黄砂、PM2.5も、シックハウス症候群も、近年になって問題が顕著化した現象です。シックハウスは住宅建材の工業化や住宅の気密性の向上が大きく影響していますし、黄砂やPM2.5の飛来が増えたことは、大気汚染や自然条件の変化など様々な要因が重なっていると考えられます。そのように私たちを取り巻く状況も変わってきており、私たちも健康を維持するために、より対策を講じる必要が出てきています。そこで家の中の空気環境を保つために効果的な換気方法について、次のページで確認しておきたいと思います。