スマートフォン/スマートフォンの選び方

スマホで使いやすいディスプレイサイズは?

スマートフォンの市場が拡大するにつれ、ディスプレイサイズは、どんどん大型化しています。利用シーンに合わせて、各ディスプレイサイズの使いやすさを比較してみたいと思います。ここで、比較する機種としては、以下の機種を使用しました。OSの違いは考えずに、単純に大きさとして比較を行います。

伊藤 浩一

執筆者:伊藤 浩一

デジタルガジェットガイド

最適なディスプレイのサイズとは?

スマートフォンが各社より発売されるようになり、多くの種類が市場にリリースされています。OSのバージョンや搭載されているアプリなど、それぞれの機種で違いはありますが、ここではディスプレイサイズに焦点を当てて、スマートフォンとして、実用的なディスプレイサイズに関して考えてみたいと思います。

スマートフォンの市場が拡大するにつれ、ディスプレイサイズは、どんどん大型化しています。「ファブレット」と呼ばれる5インチ以上のディスプレイを搭載したスマートフォンがスタンダードになるほどです。この大型ディスプレイを搭載したスマートフォンは、視認性は良いものの、片手で使うことを考えると、使い勝手に劣る部分は否めません。

利用シーンに合わせて、各ディスプレイサイズの使いやすさを比較してみたいと思います。ここで、比較する機種としては、以下の機種を使用しました。OSの違いは考えずに、単純に大きさとして比較を行います。

  • 4インチ:iPhone 5s
  • 5インチ:Xperia Z
  • 6インチ:Xperia Z Ultra
  • 7インチ:GALAXY Tab

左から、GALAXY Tab、Xperia Z Ultra、Xperia Z、iPhone 5s

左から、GALAXY Tab、Xperia Z Ultra、Xperia Z、iPhone 5s



まず視認性、タッチ操作、文字入力に関して、各シーンにて比較してみます。


立って片手操作(電車など)の利用シーン

満員電車の中で、片手でつり革に掴まりながら、操作する場合を想定します。このシーンでは、片手がつり革を掴んでいるため、片手でスマートフォンを操作することが必須となります。

【視認性(目で見たときの確認のしやすさ)】
片手で保持して、目までの距離を任意に設定できるため、小さなディスプレイでも確認が可能となります。

【タッチ操作】
片手で保持して、タッチする場合は、親指による操作となります。片手で本体を握って、親指がディスプレイの端から端まで届くことが操作する条件となります。

手の大きさによりますが、標準的な男性の手のサイズでディスプレイを親指で操作しやすいのは、4インチの「iPhone 5s」。ディスプレイ上部が少し届きにくくなりますが許容範囲です。5インチの「Xperia Z」では、本体を傾けて無理に親指を伸ばせば届きますが、画面の端の操作感は大幅に悪くなります。6インチと7インチの機種では絶望的な操作感で、このサイズでは画面をタップするだけの電子書籍的な用途、もしくは画面操作をしない動画鑑賞、といった用途のみの使い方に限定されます。

【文字入力】
片手で、テンキースタイルで入力する場合は、4インチが使いやすいでしょう。5インチ以上になると、片手で本体を保持しながら、親指でテンキー入力は不安定になってきます。

Xperia Zを片手で持って操作した例。親指が画面端に届きにくくなっています。

Xperia Zを片手で持って操作した例。親指が画面端に届きにくくなっています。



座って両手操作(デスクなし)の利用するシーン

椅子に座って両手が使えるシーンです。この場合は、片手で本体を持って、片手で画面をタップするスタイルとなります。

【視認性】
片手で保持して、目までの距離を任意に設定できるため、小さなディスプレイでも確認が可能となります。

【タッチ操作】
本体を片方の手で持ち、タッチ操作は別な手の指で行うため、ディスプレイのサイズは大きくても、タッチ操作としては問題がありません。この場合は、片手で持てることが条件となりますが、7インチまでのサイズの各機種は、問題なく片手で持つことができます。ただ、長時間持っているには、やはり5インチ程度までが限界と思われます。6インチ以上では、幅が広くなり手に疲労が溜まるのと、重さが200g以上となるため、長時間保持するのは難しいでしょう。

【文字入力】
文字入力に関しては、片手で本体を保持しているため、ソフトキーボードがテンキースタイルで入力がしやすくなります。また、5インチ以上では、ソフトキーボードのQWERTYスタイルを利用して、両手で本体を保持して、両手の親指で入力するスタイルが安定します。


Xperia Z Ultraにて、両手持ちにて親指入力した例。

Xperia Z Ultraにて、両手持ちにて親指入力した例。


 

デスクに置いて操作の利用シーン

デスクに置いて操作するシーンを想定してみます。

【視認性】
デスクの平面に置くことで、端末は安定しますが、目からの距離は離れます。小さなディスプレイでは視認性が落ちますので、ディスプレイサイズは大きい方が有利になります。また、ソフトキーボードを操作する場合も、キー面積が大きい方が、デスク上では入力しやすくなります。パソコンと併用して、パソコンの脇において、操作する場合、特にクレードルなどに載せる場合は、6インチ以上のディスプレイが良いでしょう。

【タッチ操作】
端末が安定していますので、操作やしやすくなります。ただ、目からの距離が離れているため、5インチ以上のディスプレイの方が、タッチ操作はしやすいでしょう。

【文字入力】
デスクに置いた場合、ディスプレイを横にして、パソコンのようにソフトキーボードのQWERTYスタイルにすることで、パソコンのような入力環境を作ることができます。この場合、7インチ以上のサイズが使いやすいでしょう。

デスクに置いて入力例。左がiPhone 5s、右がGALAXY Tab。

デスクに置いて入力例。左がiPhone 5s、右がGALAXY Tab。


以下、用途別のシーンの比較です。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます