JPX日経インデックス400ってどんな指数?
JPX日経インデックス400は、東京証券取引所 (東証一部、二部、マザーズ、JASDAQ)に上場する全ての銘柄のうち、時価総額、営業利益、ROEなどから選ばれた原則400銘柄で構成される株価指数です。具他的には、以下の4つのステップによって銘柄選定をします。現在は東証一部386銘柄、二部1銘柄、マザーズ2銘柄、ジャスダック11銘柄で構成。組入の際は、時価総額の大きな銘柄でも指数構成銘柄の時価総額合計に対し1.5%以内に制限します。また、毎年8月末に銘柄の入れ替えを行います。
ちなみにROEが高い企業とは、株主が投資したお金を効率的に使って利益を上げているということ。高ければ高いほど投資先として魅力があると考えられます。
従来のインデックスのマイナス点が改良
TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価といったこれまでの代表的な株価指数との大きな違いは、時価総額の規模や流動性の高さだけでなく、収益力の高さや経営の透明性などをもとに構成銘柄を選ぶところです。TOPIXや日経平均株価は国内株式市場の平均点をあらわすものといえますが、構成銘柄には業績が良い企業だけでなく低迷している企業も含まれてしまうマイナス点も。一方、JPX日経インデックス400はROE等の指標をもとに優良銘柄をあつめた指数といえます。
「従来のインデックス投資だと不本意な投資先にもお金が投じられてしまうのが気になる」「低コスト運用をしたいがある程度の選別投資はしたい」といった投資家には有望な選択肢となるでしょう。
これまでの値動きは”TOPIX似”
JPX日経インデックス400は、2013年8月30日を10,000ポイントとして計算されています。以下のグラフは2013年8月30日からの値動きにTOPIXと日経平均株価を重ねたものになります。値動きはTOPIXにとてもよく似ています。事前のテストによると、2006年8月末~2013年8月末までの7年累積リターンはTOPIXを約6%上まわっているそう。その間の期間ごとの成績は常にTOPIXを上回ったわけではなく、上回った時の超過リターンもさほど大きくないようです。これまでの運用成績では日経平均株価のほうが高くなっています。
わざわざ銘柄を選別しているのに?と思ってしまいますが、ROEが高い企業は業績が良いことですでに買われている場合があること、400銘柄(現在9割以上が東証一部上場銘柄)に幅広く分散投資されていることなどが関係していそうです。
ただ、JPX日経インデックス400が誕生するとなってからは採用銘柄がマーケットで注目されて買われやすくなっています。また、年金など機関投資家に採用されるなど新指数の普及次第で値動きも違ってくる可能性があります。今後、新たな投資ツールとして利用が広がり、注目度が高まっていくかどうかに注目です。
JPX日経インデックス400に連動するETFはこれ
JPX日経インデックス400に連動するETFは1月28日に2本、2月6日に1本が上場します。■NEXT FUNDS JPX日経インデックス400連動型上場投信<1591>
・管理会社:野村アセットマネジメント
・売買単位:1口
・上場予定日:平成26年1月28日
・信託報酬:税込年0.21%(※税込年0.216%)以内
■上場インデックスファンドJPX日経インデックス400<1592>
・管理会社:日興アセットマネジメント
・売買単位:1口
・上場予定日:平成26年1月28日
・信託報酬税込年0.1% (※0.105%)以内
■MAXIS JPX日経インデックス400上場投信<1593>
・管理会社:三菱UFJ投信
・売買単位:1口
・上場予定日:平成26年2月6日
・信託報酬:税込年0.078% (※0.0819%)以内
(※は2014年4月1日以降の料率)
非上場のインデックスファンドにも、信託報酬0.3885% という安さの「SMTJPX日経インデックス400オープン」などがあります。新インデックスに投資したい人はあわてて買わずに、ぜひコストをしっかりと比較して選んでくださいね。
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