株式戦略マル秘レポート/戸松信博の「海外投資、注目銘柄はここ!」

ナイキを脅かす成長スポーツアパレル企業(2ページ目)

アンダーアーマー(UA)はワシントンに近いボルチモアにあるスポーツアパレルメーカーです。ナイキを脅かす人気ブランドに育ってきており、長期的な成長性に注目できると思います。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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2020年以降に1兆円企業という大台も見えてくる可能性

2020年以降に1兆円企業という大台も見えてくる可能性

2020年以降に1兆円企業という大台も見えてくる可能性

今後の成長性について、ナイキの歴史を見る限り、これからまだまだ可能性あると思います。アンダーアーマーはここまでにナイキと競争できるほどのブランドとなりました。ある程度大きくなったことで、ブランド力を横展開し、さらに成長させることが可能です。まずこれまでメンズ中心だったところを、今後手薄だったウィメンズ市場で大きな成長を目指します。カナダのルルレモン(LULU)社が殆ど何もないところから急激にヨガアパレルウェアを販売拡大させたように、スポーツジムやジョギングウェアの女性着市場を捉えれば、かなりの規模となります。そしてスポーツウェアですでに認知度の高いメンズ市場では、前述のように「チノパン」というより巨大なカジュアルウェア市場に足を踏み入れました。チノパンには同社らしく機能性を加え、ジップ付き隠しポケットや、ソフトな伸縮素材で機動性に富み、さらに速乾性もあり、79.99ドルという値段設定です。ティーンエイジャーを含むキッズ市場にも成長余地を残します。

そしてまだ殆ど売上貢献していない南米や中国市場を捉えることができれば、2020年以降に1兆円企業という大台も見えてくるのではないかと思います。南米や中国ではスポーツウェアの位置付けが少し違い、そこではジムやジョギング、散歩中に着るというよりも、普段着として着用して街を歩く、オフィスにも行くという傾向があり、市場は巨大と思います。

同社株価は、米国での急成長期を終えて少し成長ペース緩くなり、PER45.8倍という高さからやや調整に入っています。しかし高いPERは今後の高い成長率と相殺されていくとすれば問題ありません。これまでの北米のメンズスポーツ市場を中心とした成長から、地域やアイテムを拡大して成長再加速させることができるか、という段階に移って行きます。このあたりはかつてオレゴン州のナイキが、世界のナイキへとなって行った頃と同様、試金石と言える段階にあると思います。ナイキの株価は1980年から今日までほぼ騰がりっぱなしという息の長いものであり、グローバル化、総合スポーツブランド(ウェア+シューズ+アクセサリー、性別年齢問わない構成)として成功すれば、相当長期的な展望を期待できる前例です。

参考:グローバルグロースレポート

※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。
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