総額をFPに相談することは予算オーバーさせないためのポイントです
今回は、ステップ5として「家造りの順番を知る その1 総額をFPに相談する」を紹介します。
予算オーバーさせないためには、考える手順があった!
家づくりでよく起こる失敗は「予算オーバーしてしまった!」というものです。理想の土地を見つけて、これから間取りを考えるぞ!と意気揚々に取り組みます。しかし、最終的には500万円の予算オーバー。こういったケースは、たくさんあります。なぜこういう事が起こるのでしょうか?それは、家づくりには予算をオーバーさせないための考える手順がありますが、多くの場合、その手順を知らずに家づくりをスタートさせてしまうからです。まず知っておきたい、予算オーバーしやすい手順とは?
多くの場合やってしまう手順は、まず大枠の予算を考え、土地を探し、その次に土地に合う間取りを考え、最後にトータルの予算を確定させる、というものです。例えば、大枠の予算が4000万円だったとします。「自分たちが欲しい家は、広告や雑誌を見たら大体2000万円に届かないぐらいなので、土地代に2000万円ぐらいは出せそうだ」と、判断し2000万円近くの土地を探します。その後、理想の土地が見つかります。価格は2200万円。「家の予算に少し余裕を持たせたつもりだから、どうにか土地代に200万円まわせそう」と意を決して土地を契約。その後、間取りづくりにかかり、工事見積書を工務店やハウスメーカーなどに作ってもらいます。その結果、家の関係にかかる総額は、約2300万円。内訳は、建物本体価格1900万円、その他諸経費に400万円。土地代と合わせると4500万円になり、当初の予算に比べて500万円のオーバーとなったのです。
なぜ、予算オーバーしやすいのか?
なぜ、こういう事が起こるのでしょうか?大きな原因の一つは、「その他諸経費で別途400万円程度かかることを知らなかった」ということです。諸経費の内訳には、建物本体価格に入らない、カーテン工事、照明器具工事、庭やカーポートなどの外構工事、道路に排水などをつなぐための屋外設備工事、地盤の状況によっては地盤補強工事などがあります。それ以外にも、火災保険、つなぎ融資のための金利、土地、建物の登記費用、引っ越し費用などが挙げられます。設計事務所に依頼する場合は、別途設計料も項目として出てきます。多くの広告媒体では建物本体価格のみ表記することも多く、その他諸経費がこれくらいかかるという事を知らないまま、トータル予算から建物本体価格の予算を引いた金額で土地探しをしてしまうことが、予算オーバーにつながっていたのです。
もうひとつ、予算オーバーしやすい理由
さらに、予算オーバーしやすい理由としては「家の本体価格自体が、自分たちが思っている以上に予算のかかるケースが多い」というものが挙げられます。その原因となっているのが、「坪単価で総額いくらかかるか?」という発想です。例えば、「40坪の家で坪50万円なら総額2000万円」と、坪単価で判断しがちです。しかし、本来なら「住まいたい家のサイズや仕上げなどの仕様をどうしたいか?」をきちんと見ていかないと、本当にその単価で納まるかは分かりません。そして、土地を購入してから家の予算を最終的に算出するために、トータルで予算オーバーしてしまうのです。
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