いくつ知ってる?児童養護施設の種類
「児童養護施設」と聞いたら大きい建物をイメージしますか?もしかしたらあなたの知らない「児童養護施設」の形があるかもしれません。
■大きな施設 大舎制
大舎制は大きな一つの玄関に下駄箱があり、目の前には廊下が広がり、その廊下の両側に居室が並んでる、そんなイメージです。大きな建物の中に、必要な設備(食堂・風呂・トイレ・学習室・図書室・居室などなど)が配置。子供たちが共同で生活しています。部屋は一部屋に4~8人、性別・年齢別にわけられ、施設の大きさにもよりますが自分の机とベッドと言うように、プライベートなスペースが持てるような工夫もされています。食事は食堂で全員でいただき、部屋ごとに順番に入浴。ドラマや漫画で描かれる、園庭で子供たちが遊んでいるシーンなどは、大舎制がモデルです。
■よりお家のような空間に!小舎制
小舎制は施設の敷地内に、独立した家(寮)があり、それぞれ必要な設備(風呂、キッチン、トイレ)が整えられています。一つの寮に生活する子供たちは6人から10人程度。住む子供たちの構成は、男女混合、男女別、横割り(同年齢を集めた寮)、縦割り(異年齢の子供たちを集めた寮)と施設によって様々です。食事はリビングルームで家族で食卓を囲むイメージで食べますが、調理については全調理(全部寮の担当職員が行う)、半調理(施設の厨房で作られたものを寮に持ち帰り温めて盛り付ける、お肉やお魚を焼く等)施設によって食事のとらえ方も様々になります。
■ドラマ「明日ママがいない」の舞台 グループホーム
児童養護施設の施設分園型、地域小規模型(施設の近くの家でグループホームを運営すること)などがあります。より家庭的なケアを目的とした施設です。夫婦制といって、夫婦でグループホームの職員をしているケースもあります。同じ大人と密度の濃い時間を過ごし関係を育むことが、子供にとって最善であるという考えから生まれた施設です。職員と一緒に食事を作ったり、洗濯物を一緒に干したり、小さい子は一緒にお風呂に入って体の洗い方を教えてもらったり。家庭での日常でみられる当たり前のことの中で、子供達は様々なことを学んでいきます。
社会に出て行くための準備期間 自立援助ホーム
自立するために必要なこと、丁寧に一つずつ身につけて行きます。
社会的自立を目指して、就労していることを原則としており、働いている収入の中から寮費を支払います。建物はグループホームに近い小規模型で、職員は子供7人に対して2人です。個室が与えられることが多いようです。共同生活をする中でのルールはありますが、基本的には子供達の自主性・自立性が大事にされます。