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落語「百川」の舞台、日本橋界隈を歩いてみた(2ページ目)

日本橋に明治の初年まであったという割烹料理の店「百川」。このお店とその周辺で繰り広げられる落語「百川」の世界を歩いてみた。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

浮世小路にあった「百川」

百川というのは、日本橋にあった高級料亭で、明治元年まで営業していたそうだ。このCDで三遊亭圓生は、百川の場所について、くわしく説明している。
圓生の落語どおりライオン像は今もある

日本橋三越のライオン像。入り口の両脇にいる。

百川は浮世小路(うきよこうじ)にあったと圓生は言う。では、浮世小路はどこかといえば、三越のライオンの像の前、「にんべん」という鰹節屋があって、そこの横丁が浮世小路だそうだ。実際に行ってみると、そこににんべんはなかった。録音は1978年だ。今、にんべんはコレド日本橋の中にある。日本橋室町野村ビルの地図が建物の中にあった。
よく見ると、ここに「浮世小路」という文字があった。

再開発で大きく変わった日本橋界隈のマップ

そこには浮世小路の文字。「浮世茣蓙(うきよござ)を商ったというのが地名に残ります」と圓生。この浮世茣蓙がよくわからないが、なんでも、石畳が描かれたゴザなんだそうだ。
「Ukiyo-shojiundefinedAvenue」とあった

浮世小路の文字が地図にある

おやっ、浮世小路は「Ukiyo-shoji Avenue」という表記になっている。圓生は「うきよこうじ」と呼んでいる。なぜだ。この謎は後にとける。「いまぁ、その浮世小路に名倉屋といういまぁ、旅館になっておりますのが、その跡だと聞いております」と言うのだが、残念ながらその名倉屋という旅館もない。
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