公的手当/旧制度「子ども手当」

子ども手当で投資を始めるという奥の手

子ども手当を投資に回して将来の教育資金をもっと大きく作ることもできます。一般的な選択肢としての学資保険と奥の手としての投信購入を比較してみました。あなたにはどちらが向いていますか?

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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------ はじめに --------------------------------
2012年4月(平成24年4月)、子ども手当は児童手当に移行しました。
新制度「児童手当」に関する情報は「児童手当、手続きするのはどんな時?」を参照ください。
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投信で増やす教育資金

子ども手当が子ども一人当たり毎月1万3000円がこの6月から支給されます(来年度からは2万6000円の予定)。

どう使おうか? 楽しみに待っている保護者の方も多いと思います。子どもの教育のために消費するのが本来の使い道なのでしょうが、未来に計画的に備える人ならば、その資金を元手にもっと大きな教育資金を作るという奥の手も考えられます。

私なら、これを機に毎月2万円の投資を始めます。目的は子どもの学費作りです。投資の目標は大学入学までに年8%で増やしていくこと。それを20年間継続できれば、480万円の投入で705万円もうかります。

えっ、投資で損するのが怖い!ですって……私がおススメする投資法ならば、こんな良い環境で損をすることはむずかしいといえます。

100年に一度といわれたこの最悪の5年間に、私がすすめる通りの投資法を貫いたAさんがいます。Aさんは毎月2万円、総額120万円の投資で、この5年間に11万円ももうけました。年の騰落率でいえば、3.41%という利回りです。この「利回り」というのが大事です。3.41%という数字をよく覚えておいてください。

さて、どんな投資をしていたか?というと……実にカンタン。毎月2本の投資信託を口座引落しで買い続けました。高騰しても暴落しても、そう雨の日も風の日も買い続けました。そして、年3.41%のもうけです。買っていた銘柄は世界株式に投資するAファンドとアジア株式に投資するBファンドでした。

相場が確実に反転した今からなら、8%程度のリターンを得ることは十分に可能でしょう。

保険会社から学資保険を買う

さて、多くの人が考えそうな学資保険の成績はどうなっているでしょうか?

返戻率が高いと人気のS社の学資保険で、0.63%という利回りです。100年に一度の最悪期の運用利率の3.41%と比べても、その5分の1に満たないのですから、さびしいかぎりです。これでは、ちょっと物価が上がればもうけも吹っ飛びます。

それでも、20年間480万円を支払って511万円になるのだから、学資保険で得をしたと感じる人もいることでしょう。しかし、子どもの死亡保障や医療保障を優先する人ならともかく、お金を増やしたいと思う人なら、返戻率が高いと喜んでいてはいけません。

払った保険料のわずかに上回る収益(31万円=511- 480)を得るために大事な資金を20年も寝かし続けたのです。これは妥当な報酬でしょうか?

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