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今宮戎神社の十日戎。福娘から小ササを受け取り、商売繁盛を祈願する (c) 大阪観光局((公財)大阪観光コンベンション協会)

正月を過ぎると、初詣でにぎわった社寺もひと段落ですが、大阪では続いて「十日戎」(1月9~11日)があります。

“商売繁盛”を願う初恵比須の祭りで、特に大阪市の今宮戎神社には全国各地から商売にたずさわる毎年100万人以上の参拝客が訪れてにぎわいます。話題の芸能人らが大阪ミナミを駕籠に乗って行列する、300年もの伝統を持つ「宝恵駕籠(ほえかご)行列」なども十日戎の名物。

今回、今宮戎「十日戎」の由来、宝恵駕籠行列の見どころ、交通アクセスの情報などをご紹介します。


今宮戎神社と十日戎の由来

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十日戎でにぎわう今宮戎神社の境内。宵戎・本戎・残戎の3日間あります (c) 大阪観光局((公財)大阪観光コンベンション協会)

十日戎とは、1月10日の戎神の祭、初恵比須の祭りをさします。この日を中心に3日間、市(いち)が立って芸妓たちの乗る宝恵駕籠がかつぎ出されます。参拝者は小ザサにつるした縁起物などを買って帰るのが慣習。今宮戎神社のほか、同じ大阪市の堀川戎神社、兵庫県西宮市の西宮神社、京都市の建仁寺などが有名です。

今宮戎神社は、聖徳太子が四天王寺を建立した際、その西方の鎮護として祀ったのが始まりと伝わります。天照皇大神・事代主命(ことしろぬしのみこと=えべっさん)・外三神を祀(まつ)っています。「戎」は左脇に鯛を、右手に釣竿を持つ漁業の守り神。今宮戎神社があった場所はかつて海岸沿いで物資の集まりやすく、海産物と野里の産物が物々交換される「浜の市」が平安後期ごろには開かれていたのに合わせ、その市の守り神として祀られるようになり、いつしか商売繁盛を祈念する神としても厚く信仰されるようになりました。

大阪といえば商人の町。江戸時代になると商業がますます発展を遂げると同時に今宮戎神社もにぎわいを見せ、元禄期には十日戎の祭礼を彩る「宝恵駕籠行列」も登場し、社殿などがことごとく焼失した第二次世界大戦直後の混乱をも乗り越え、今宮戎神社の十日戎は今日までずっと信仰を集めています。