住宅メーカー・依頼先選び/住宅メーカー・依頼先選びのポイント

改めて考える! ハウスメーカーの強み(2ページ目)

皆さんの印象の中で「ハウスメーカーには信頼感がある」というのがあると思います。では、その信頼感の正体とは一体どんなものでしょうか。今回はそこにスポットを当ててハウスメーカーの特徴を見ていきます。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

今の住宅市場において建物の性能や技術力といった部分は、あまり差別ポイントにはなりません。特に大手のハウスメーカーの中では。彼らが今、力を入れているのは住まい方、提案力の部分なのです。

子育ての提案競うハウスメーカー

対面型キッチンの利点は、主婦が料理をしながらでもリビング・ダイニングを見渡せること。子育て提案には欠かせない要素だ

対面型キッチンの利点は、主婦が料理をしながらでもリビング・ダイニングを見渡せること。子育て提案には欠かせない要素だ(クリックする拡大します)

読者の方には、子育てを契機に住宅取得をお考えという方も多いと思います。最近は「子育て住宅」なんていうのも、家づくりの大きなテーマになっていて、ハウスメーカーでもその提案の優劣を競い合っているところです。

子育て住宅というのは、ハードの世界だけではもはや対応できないものなのです。要するに主婦の視点をどれだけ取り入れられるかということになるのですが、対面型キッチンなどといったハードだけでなく、家事動線や間取りの仕方といった提案力が問われる世界なわけです。

このようなソフトの部分についても、ハウスメーカーは顧客へのインタビューや、最近では女性社員の意見なども取り入れて、商品化に役立てているわけ。展示場のモデルハウスのしつらえも、実は消費者の反応をみることが目的とされています。

ペット共生にも様々な配慮やノウハウが必要

もう一つ事例を挙げると、「ペット共生」というのも最近の住宅トレンドの一つ。「ペットは家族同然!」とお考えの方も多いと思います。ペットと暮らすための家なんて誰にでもできそうですが、そこにも様々な研究成果やノウハウが必要となります。

例えば、フローリングは犬、特に大型犬にとっては股関節を痛める原因になるため注意が必要です。また、ネコの場合でも、適切な高さに心地よい居場所を作ってあげる必要があります。ネコだって高い所から落ちるとケガするケースがあるのです。

ペットとともに快適に暮らせる家づくりも近年のトレンドの一つ。写真は筆者の実家の「ロン」。親ばかですみません

ペットとともに快適に暮らせる家づくりも近年のトレンドの一つ。写真は筆者の実家の「ロン」。親ばかですみません

ペットの種類や大きさ、さらにペットとどのような暮らしをするのかによっても、提案内容は大きく異なってきます。このようなことは、ペットそれぞれの生態などを考慮する必要があるわけで、これについてももう設備などハードだけでは対応できない、より高度な提案が求められるのです。

このほかにもユニバーサルデザインなんていうのも、家づくりに大切な要素。これは身体的な構造や動作に関する科学的な研究や、加齢に対する配慮も含まれます。大変細かな部分になるのですが、ハウスメーカーの中で最も差が大きな分野でもあります。

子育て住宅やペット共生など個別の提案内容については、また別の機会に詳しくご紹介します。なお、ユニバーサルデザインについては「優しい住まいのカギ ユニバーサルデザイン」をご参照ください。

次のページは、住宅展示場にスポットを当てて、ハウスメーカーと、工務店・建築家の特徴をまとめたいと思います。

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