鉄道/SL

「SL銀河」用機関車C58形239号機、40年振りに復活!!(2ページ目)

2014年4月の運行開始を目指して復元工事を行ってきた蒸気機関車C58形239号機が、およそ1年の作業を終えてついに復活した。鉄の塊りだった巨体に火が入り、煙を出し、蒸気を勢いよく吐き出す姿を目の当たりにすると、まるで生き物のように生き返ったと実感する。40年振りに眠りから覚めて動き出した蒸気機関車C58の今をレポートする。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

C58形239号機、復活への軌跡

火入れ式

C5839号機の「火入れ式」


点火の儀

「火入れ式」のハイライト「点火の儀」

2012年10月、県営運動公園でC58形239号機の清掃とお別れ式が行われた。長年にわたって整備や清掃活動に取り組んできた保存会会員により、機関車は綺麗に磨きあげられ再出発に備えた。機関車は一旦解体されて、さいたま市にある大宮総合車両センターに運び込まれ、いよいよ復元工事が始まった。部品のうち巨大なボイラーは大阪にある専門工場株式会社サッパボイラーで半年以上をかけて修復された。2013年11月1日、239号機のボイラーが台枠に乗せられ、やっと機関車の形が戻ってきた。
吹き込み作業

報道公開された「吹き込み作業」


C58撮影会

「吹き込み作業」のあと行われたC58撮影会

2013年12月12日、ほぼ形が整った機関車の「火入れ式」が神事にのっとり行われた。安全祈願、祝辞の後、点火の儀、投炭の儀があり、ほぼ40年振りに機関車は息を吹き返した。さらに、最終段階の整備があり、12月18日には「吹き込み作業」の様子が報道公開された。これは、シリンダー内に高圧の蒸気を送り込み、ピストンなどが正常に動作するかの確認をする作業である。蒸気の勢いで、異物を外に吐き出し、シリンダー内も清掃されるという一石二鳥のような工程で、傍から見学する分には大変迫力あるものだ。
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