年々増えるペレット販売台数
―― エネルギーの地産地消という大きな意義を持って販売をされているということでしたが、最近のペレットストーブの導入状況はいかがでしょうか。高橋氏:ペレットストーブは年々売れています。私が店を立ち上げた6年前は1年で1台しか売れませんでした。それが2年目は15台、3年目は25台、4年目は50台、5年目は100台、そして6年目の今年はもっと増える予定です。今はオンシーズンなので、一日に何件もかけもちをしてペレットストーブの設置を進めている状況です。
ペレットマン!で取り扱っているペレット。10キログラム入り、500円。全木ペレット。
高橋氏:隣町にペレット工場があり、そこから入手できます。私のところに注文が来ればトラックで配達をしています。扱っているのは全木ペレットで価格は10キログラムで500円。置賜(おいたま)地域なら配達料はもらっていません。
―― ペレットと灯油代を比較するといかがですか?
高橋氏:例えばペレットストーブを「弱」で運転すれば一日当たりのペレット使用量は約5キロ、「中」で運転して10キロ、「強」で15キロ程度使います。「強」はほとんど使わないと思いますので、「弱」か「中」で運転すると考えると、燃料費は一日当たり250円~500円です。その費用を灯油に換算すると、灯油は現在1リットル100円程度なので、一日2.5~5リットル分で済むことになります。石油ストーブからペレットストーブに変えて「燃料費が安くなった」と喜んでいる人はけっこう多いです。
ペレットストーブは、今ではこの辺の地域では「当たり前の暖房器具」になっています。ペレットストーブの設置にしても、自治体から(上限)10万円の補助が出ます(※)。今は木材利用ポイントなどプラスαもあり、ペレットストーブ本体と施工費を含め設置に30万円かかるとしても、補助金を使えばそれほど負担は大きくなく導入することができます。
(※)平成25年度 再生可能エネルギー設備導入事業火補助金制度(山形県)
地元にペレット工場を作りたい
「ペレットマン!」の正式店名は「小国グリーンエナジー合同会社」です。
高橋氏:私は山形県内はもちろん、仙台や新潟までは行きますが、東京は遠いですね。ペレットストーブはメンテナンスもあり、故障時の対応のためにも近場の販売店に頼む方がよいと思います。
燃料のペレットにしても、地域のものを地域で使うのが理想です。実は、ペレットストーブが急に普及したため、隣町のペレット工場ではここ周辺の置賜(おいたま)地区で必要なペレットの半分しか生産できなくなってしまいました。そこで私はこの小国町にペレット工場をつくる計画を立てています。燃料となる木材はたくさんありますからね。
快適性と地域への貢献、資源の有効活用
今回は実演を通して、身体の芯からぽかぽかする心地のよい暖かさを体験することができました。しかし、ペレットストーブや薪ストーブの魅力はそれだけではありませんでした。普及することでエネルギーの地産地消、資源の有効活用、地域の経済活性化につながっていくという熱いお話を伺いました。日本は国土の65%が森林でおおわれる森林大国です。都市部でも森林はありますし、比較的暖かい地域でも冬に暖房はするでしょう。日本全国でこのような取り組みが広がっていけばいいな、と思いました。
【関連サイト】
ペレットマン! ペレットストーブ&薪ストーブ販売店 in 山形
ペレットマン! フェイスブック
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