知ってますか? ATM手数料の違い
自分の預金を目減りさせないためにも、ATM手数料は見過ごせません
金融機関の利用コストでもっとも身近なのが、ATM手数料。便利を買っているのだからコストはかかって当然、という考えもあります。しかし、上手く利用すればそれも極力抑えられるのです。そのためには、ATM手数料の内容を知る必要がありますが、実はしっかり把握している人は意外に多くありません。
それもそのはず。ATM手数料は、金融機関ごとに利用日時によって細かく設定されているのです。また、金融機関店舗内のATMとコンビニエンスストアや大型商業施設、駅などの提携先ATMとでも、手数料の設定は異なります。面倒でも、まずは利用が頻繁なATM(近所のコンビニなど)については、手数料を調べておくことが賢明でしょう。
■主な銀行のATM手数料比較(引き出しの場合)
「無料」の枠を最大限利用しよう
手数料とは言え、引き出すのはもともと「自分のお金」です。できれば、無料にしたいと思うのが自然でしょう。基本的な防衛策としては、預けている金融機関のATMで、無料の時間帯に引き出すようにすることです。しかし、無料の時間帯は平日の日中が一般的ですから、なかなか時間が取れなという人もいるはず。その点、ゆうちょ銀行は、平日、土日祝日ともに自行のATMの営業全時間帯無料(平日は7~21時、土日祝日は9~17時)は無料と、利便性を打ち出しています。また、りそな銀行では、サークルK・サンクス、ファミリーマート設置のATM(一部店舗を除く)では、平日8時45分~18時に限って、引き出しが無料となっています。一方、残るメガバンクも「会員サービス」で無料枠を広げています(以下詳細)。
■メガバンク3行の「会員サービス」の条件とATM手数料
○三菱東京UFJ銀行「メインバンクプラス」
・各種預金の月末合計残高10万円以上、またはインターネット通帳の利用など(ホワイトステージ)
→自行ATMの時間外が無料
・各種預金の月末合計残高30万円以上、または給与(月10万円以上)の受け取り、NISA口座での「投信つみたて」の自動振替(シルバーステージ)
→自行ATMの時間外が無料、コンビニATMが1カ月間3回利用まで無料
○三井住友銀行「SMBCポイントパック」
・給与または年金の受け取り、同行クレジットカードの利用代金の引き落とし、30万円以上の預かり資産残高、Web通帳のご契約、住宅ローン等の借り入れ、カードローンの契約、のいずれか
→自行ATMの時間外が無料、コンビニATMが月4回利用まで無料
○みずほ銀行「みずほマイレージクラブ」
・25歳未満の学生、給与の受け取り、同行もしくはオリコのクレジットカード、デビットカードの利用、30万円以上の預かり資産残高、Web通帳のご契約、住宅ローン、カードローン等の借り入れなどのいずれか
→自行ATM、イオン銀行ATMの時間外が無料、コンビニATMが月4回利用まで無料
実は、1980年代前半、普通預金の金利は2%前後で推移していました。100万円預ければ、多いときで2万円超の利息が手にできたわけです。その頃な ら、ATMの手数料は気にもしなかったでしょう。しかし、今は100万円を普通預金に1年間預けて、手にする利息はわずか8円ほど。たった1回の手数料の持つ意味は、かなり違っています。それを知ることも、貯蓄をしっかり増やすポイントなのです。