志望校選びの基準、大学推薦枠があるか
最近の塾、志望校選びは大学受験までを見据えたものに。
特に、親御さん自身が有名な私立大学を出ている場合は、自分の母校の大学へ多くの合格者を出している高校が、わが子の志望校を選ぶ基準だったりもします。
他にも、最近の傾向として、この高校は大学への推薦枠があるかという質問をよく受けるようになりました。親御さん自身が、いわゆる指定校推薦を利用して大学へ進学した経験をふまえての話でしょう。
こうした理由から、公立の進学校よりも、中堅の私立校(特に系列大学がある)を選ぶという人も中にはいます。このような例を挙げられると、進路選びは難しい時代になっているように思えます。
大学受験、実はそれほど難しくない!
しかし、案ずることはありません。これまで大学進学・大学選びはかなり難しくなったことのように紹介してきましたが、実はそうではありません。大学入試は、指定校推薦の他にも、AO入試、一般公募推薦、センター試験利用入試など、実に多様な入試形態があり、しかも、大学によっては4回5回と複数回の受験が可能です。特に私立大学では、難関と呼ばれる大学でも、推薦入試による合格者の割合が高く、定員の7割を推薦入試でとっている大学もあるほどです。つまり、大学進学そのものは難しくないのです。以前と比べ、大学に合格する可能性は格段に高くなっています。こうした時代だからこそ、不安に思うのも仕方がないかもしれませんが、大学入試に関しては、それほど心配になる必要はありません。
それよりも大切なことは、まずは高校の志望校選びです。大学合格実績が高い高校は、一見すると良い高校に思えます。しかし、それは裏を返せば、徹底的な詰め込み・受験指導による合格実績なのかもしれません。コツコツ勉強するのが苦手な子には、こうした高校は不向きです。
一方で、生徒の自主性に任せ、生徒の勉強にあまり干渉しない高校は、言われたことはしっかりこなすけど、自分で課題を見つけて進んで勉強することが苦手な子には、これまた不向きなのです。