シェンゲン協定とは何か
堅苦しく言えば、協定加盟国における共通国境管理の漸進的撤廃に関する協定。ということですが、要はこの加盟国間における国境での出入国管理をなくして、人やモノの行き来をもっと自由にしましょう、というEUの協定です。国際列車に乗ってフリーパスでヨーロッパを旅行(写真はベルギーからドイツへ向かうTHALYS)
1985年にルクセンブルクのシェンゲンという所で署名されたのでこの名が付いていますが、当初フランス、ドイツ、ベネルクス3カ国の5カ国のみであったのが、現在ではヨーロッパの26カ国にまで範囲が広がっています。ヨーロッパ旅行に関するもので、“Schengen countries”なんて言葉が出てきたら、このシェンゲン協定加盟国の事です。
旧ソ連のバルト三国もシェンゲン協定加盟国 (写真はラトビアの首都リーガの街並み)
現在の加盟国は
ということで、加盟国を全部列挙してもいいのですが、下の地図をご覧ください。もう、ヨーロッパの大部分といって差支えがありません。但し、キプロス、ブルガリア、ルーマニアの3カ国は、加盟はしていますが未実施の状態で、国境での出入国審査は維持されています。また、2013年7月にEUに加盟したクロアチアも含めて、この4カ国のシェンゲン協定実施は時間の問題といえるでしょう。 フランスのニューカレドニアやタヒチ、それからデンマークのグリーンランドなど、海外領土は適用外です。イギリスとアイルランドに注意
有名なバッキンガム宮殿の衛兵交替。イギリスはシェンゲン協定の枠外
とはいっても、「審査がある」というだけのことではありますが……。
次は、今回の変更点について