浅草風情を感じる路地裏の人気うなぎ店
創業は文久元年(1861年)桜田門外の変のあった翌年、幕末だ。浅草駅を下車し吾妻橋交差点から駒形橋西詰交差点を曲がる。ちょっと先の路地を入ると色川がある。開店10分前だが、店の前には既に人が並んでいる。ちょっと落ち着いてからにしようと、周辺を散策することにする。提灯屋や酒屋、江戸友禅の看板を見ることができ、路地裏でも浅草風情を感じる。並んでいる人がいなくなったころ、店の引き戸を開けると、満席とのこと。さらに店の前で待つことにする。鰻を焼く香ばしい煙と店主の元気な声が店の外まで聞こえる。その後5分ほどして店内に入る事ができた、かなりの人気店なのだ。店主の仕事には無駄がない
店内はカウンター5席、テーブル2卓奥にも席がある。カウンター席に案内される。メニューはシンプルうな重大3500円、小2500円。他には肝焼き、焼き鳥と店内に張られている。うな重大3500円をお願いする。少々狭いカウンター席だが、店主の仕事を目の前で見ながら待つ。蒸し上がった鰻を、焼いて団扇で扇ぎタレにつけ、そしてまた焼く。この一連の仕事に無駄がなく、次々と焼かれていく。店主もお客さんと気さくに話をする、遠方からのお客さんも多いようだ。ホクッと柔らかいバランスの良いうな重
待つこと10分、うな重登場。皮、身とも柔らかく、ホクッと柔らかい身だ。タレは醤油系キリッとして、みりんの効いた濃いめ。鰻、タレ、ご飯とバランスの良いうな重だ。ご飯の量はやや少なめだが、自分的にはこれくらいでよい感じだ。吸い物には肝は入らない、海藻の吸い物だ。漬物には奈良漬が入る。混雑する時間帯は相席も必至のようだ。それにしても、お客さんたちは皆食べるのが早い。サッと食べてサッと店を出る、これが下町の粋なのかもしれない。席を立ち店を出るまでに何度も「ありがとうございますっ」と元気に言う店主、とても丁寧だ。■色川
住所:東京都台東区雷門2-6-11
電話番号:03-3844-1187
営業時間:日曜・祝日定休ほか不定休 11:30~13:30 17:00~売切れ次第終了
地図:Yahoo!地図情報