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必要十分な作業領域を照らす小さなデスクライトの名品

照明機器は光源がLEDになった事で、小型化、省電力化によるデザインや使い勝手が大きく変化しました。その上に、光源が近くにあっても構わない、というアイディアを発展させたような製品が、スワン電器の「Mira」です。手のひらに乗るサイズなのにデスクライトとして十分以上に使える、その実力をご紹介します。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

光源が近くても構わないという発想はデスクライトを変える

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スワン電器「EXARM Mira」5250円(税込)色は写真のグリーンの他、ブルー、ホワイト、レッド、アンバーがある。

生活の中の照明機器は、ロウソクや行灯の昔から、光源の側は熱い、という制限にかなり縛られてきたのではないかと思うのです。70年代にプロダクトデザインのお手本のように持て囃された、自在にアームが動くデスクライトも、光源が熱くて、必要以上に眩しいからこそ、照射角度や位置を自在に設定出来る事が「便利」だったし「実用的」でした。それは蛍光灯であっても同じです。作業する手元を照らすデスクライトは、特に、光源が近いと顔や手が熱くなってしまって仕事にならないので、少し離れた所から、作業エリア全体を照らしてくれる事が大事でした。
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点灯すると、こんな感じ。光源は上部にあるが、本体全体が柔らかく光る。

その意識は、ほぼ熱を持たない光源としてLED照明が普及してからも続いていました。そして、ガイド納富も、それはそういうものだと当たり前に受け止めていました。広いエリアを明るくするには、ある程度の距離が必要なのは間違い無いからです。ところが、スワン電器の「EXARM Mira」(以下、Mira)を使っていて、ふと気がつきました。近くから手元だけを明るく照らしてもらえば、パソコンのキーボードを打ったり、原稿用紙やノートに書き物をする程度の作業なら、何の問題もないどころか、むしろ、周りが不要に明るくならずに、集中して作業出来るのです。
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デスクライトとして使う場合、Miraを見下ろす形になるが、手も熱くならないし、光源が目に入る事もなく、快適にキーボードが打てたり、書き物が出来る。

そこで初めて、この距離で使う照明というもの自体が、これまで作る事が出来なかったのだという事実に思い当たりました。LEDとは言え、多少の熱は放出するのですが、この「Mira」の場合、光っている部分をしっかりと手で握っても、ほんのり温かい程度。光そのものは、ほとんど熱を感じません。だから、距離にして20cmも離れていない所に置いておくことが出来るのです。そう考えると、この、全長が19cmしかない、小さな照明器具が、必要十分なサイズのデスクライトなのだという事が分かったのです。

USBで光る小さなデスクライトが小さくて構わない訳

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電源はUSBか付属の小さなACアダプター(といってもUSB充電器と同じもの)を使う。電源部分が小さいのも魅力。

「Mira」は、照明機器としてはとてもシンプルなものです。可動部分は一切無く、操作も小さなタッチボタンがひとつ。タッチすると、三段階に光が段々強くなっていきます。そして、電源はUSBから取る事が出来ます。もちろん、ACアダプタも付属していますが、USB電源対応なので、ACアダプタもUSBケーブルを繋ぐ、ケータイやスマホで使われている小さな物と同等のもの。まずは、この電源周りのコンパクトさが嬉しいと思いました。ガイド納富のように、キーボード入力用のデスクライトとして使う場合、当然、目の前にはパソコンがあります。なので、電源はパソコンのUSB端子から取れば良いわけです。
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USB電源を使うため、こんな風にスマホの充電用バッテリーを使う事も出来る。つまり乾電池でも光らせられると言う事だ。

コンセントを使わないでも良いデスクライト、というだけで、相当ポイントが高いのですが、さらに素晴らしい事に、この「Mira」、本当に小さいのです。机の上ではペットボトル1本より場所をとりません。可動部は無いのですが、上部がちょっとだけ、まるでペンギンが歩いている姿のように、少しだけ前傾していて、さらに、頭がお辞儀するような形になっています。この形状は、手元を明るく照らしてくれるけれど、光源が目に入らないのです。これがまた快適です。光源は、自分の目の遥か下にあって、上部には光が向きませんから、使っていて眩しく感じる事は一切ありません。だから、ただ照らしたい位置に置くだけで、簡単に快適な作業環境が出来上がります。この速さと楽さは、自在に動くアーム型のデスクライトでも到達出来なかったものだと思います。

さらに底面に壁などに留めるための穴が開いていて、壁面に設置出来るのですが、ガイド納富としては、このライトは上から照らすのではなく、利用者と対象物の間にあってこそ力を発揮すると思っているので、それほど使う事は無いのではないかと考えています。といっても、底部に穴が開いている事自体、デザイン上、何の問題もないし、無いよりあった方が、何かのアイディアを思いついた時に使えるわけで、その用意の良さは悪くないと思うのです。

従来のデスクライトの常識を覆す実用性の高さ

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明るさは3段階で調整可能。光源が近いせいか、真ん中の明るさ(3W)で、十分読書が出来る。

かなりの明るさ(最大時260ルーメン)なので、例えばガイド納富は、3段階の2段階目の明るさで、キーボードの左上に「Mira」を設置して使っていますが、これで、キーボードは隅々まで照らされて、ガイド納富の、インチキなちょっとだけキーボードに目を走らせるタイピングを助けてくれます。このインチキなタッチタイピングの場合、さっと目をキーボードに走らせた時に、キートップがハッキリ見えないと、打鍵速度が一気に遅くなるので、キーボード盤面の明るさはとても重要なのです。それが、一切の不満なく、むしろ打鍵速度が向上するくらいなのですから、それだけでも、「Mira」のデスクライトとしての実力が分かるのではないでしょうか。
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ガイド納富は、こんな風に、二つのキーボードの間に置いて、使う方に向けて使っています。

ボタンをタッチすると、段々明るくなるというのも、とても良いと思います。明るい状態から暗くなると、適切な明るさが分かりにくいのですが、暗い状態から明るくなると、自分に必要な明るさに設定しやすいのです。手元の作業は、明る過ぎると目が疲れるし、暗いと作業にならないので、適切な光量で作業出来るのは、作業効率にも関わる事です。一番暗くて0.5W、中くらいが3.0W、最大が4.8Wという消費電力の小ささも良いですね。

ガイド納富の「こだわりチェック」

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この小さな照明ひとつで、格段に作業効率が上がるから面白い。

そして、本体が小さく軽く、ケーブルも細いUSBケーブル1本ですから、邪魔ならすぐに動かせるし、最適なポジションも探しやすいのです。また、ガイド納富のように、左右に2台のパソコンを並べて作業している場合、2台のキーボードの真ん中に「Mira」を設置しておけば、「Mira」の向きを変えるだけで、それぞれのパソコンに対応します。爪を切ったり、細かい作業をする時も、光源を近づけられて、しかも目には眩しくないので、そろそろ弱ってきたガイド納富の目でも、細かい作業がスムーズに行えます。

ちょっとペンギンを思わせるデザインも秀逸ですし、散らかっている机の上にも設置可能。照らす位置も自在だし、モニターや目に光が入る事もなく、価格も手頃どころか、かなり安いと、デスクライトとして考えた場合、良いとこづくめなんです。もしかしたら、ガイド納富がこれまで出会ったデスクライトの中でも、最も気に入った製品と言っても良いような気がしています。大仰にならず、朴訥ともいえるようなデザインを含め、この過不足無い佇まいは、距離の制限を克服したデスクライトの、新しい方向を示しているような気さえしています。

<関連リンク>
・スワン電器「EXARM Mira グリーン」は、スタイルストアで購入できます。
・スワン電器「EXARM Mira ホワイト」は、スタイルストアで購入できます。
・スワン電器「EXARM Mira ブルー」は、スタイルストアで購入できます。
・スワン電器「EXARM Mira アンバー」は、スタイルストアで購入できます。
・スワン電器「EXARM Mira レッド」は、スタイルストアで購入できます。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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