復元作業が大詰めの蒸気機関車C58形239号機
「SL銀河」を牽引する蒸気機関車は、C58形239号機。1940年に製造され、1972年に引退するまでの大半を岩手県内の国鉄(現、JR東日本)山田線などで活躍した。廃車後は、岩手県営運動公園で大切に静態保存されていたが、保管状態が大変よかったので、今回の復活にあたって当機に白羽の矢がたったものと思われる。復元作業は2012年12月より大宮総合車両センターで始まった。機関車の胴体とも言うべきボイラーは、大阪にある専門の工場に運ばれ修復作業を行い、部品の一部は新たに製作された。半年以上にわたった慎重な復元作業が終ったボイラーは、再び大宮に戻ってきた。
11月1日には、報道陣が見守る中で、ボイラーがクレーンで吊上げられ、主台枠に載せられた。これで、やっと機関車らしい形ができあがったわけだが、さらに動輪などを組み合せ、運転台や炭水車を繋いで形が完成する。
そのあとは、火を入れて構内試運転を繰り返し、問題がなければ盛岡に戻っていよいよ釜石線での試運転へとこぎつけるわけだ。
このように万全を期して営業運転が始まるのだが、何分にも古い車両なので、予定通りと言うわけにはいかないようである。当初の冬頃運転開始というスケジュールは見直され、今のところ、2014年4月頃のスタートと発表されている。